コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: †4人の死神と囚われアリス† ( No.216 )
- 日時: 2013/08/06 23:12
- 名前: 珠紀 (ID: LGQcbbGL)
「あの…ルキさん」
恥ずかしいです…
只今水着。
只今密着中。
そして、只今心臓爆発寸全中です。
プールハウスに引きずられた私は、結局プールに入ることになってしまった。
…消毒…って言ってたけど…
何をするんしょうか…?
後ろから抱き締めているルキさんを見上げる。
すると、バッチリと目があった。
「う…っあ、あのっえっとっ」
目をそらすことができず、テンパる私。
「…落ち着け…」
耳元で話されたらもう…
「う、うぐっ…ひぁ…っだ!」
勢いよく立ち上がってルキさんから逃れ、プールから出る。
「っきゃっ!」
だけど、前を見ず走ったせいか誰かに思いっきりぶつかってしまった。
「どこ見てんだっ!」
「ごめんなさいっ」
慌てて上を見上げると、
「あ?…お前かよ」
「ト、トーマさんっ!?」
トーマさんの姿。
「何お前、誰と来てん…」
「おい」
トーマさんの言葉の途中でぐいっと引き寄せられる。
「あ、ルキさっ」
「へ〜…ルキと」
無言で何故かにらみ合っている2人。
「…行くぞ」
腕を掴まれ引かれる。
「あ、ト、トーマさん失礼します」
トーマさんに軽く会釈するとズルズルと引かれるがままについて行く。
「あの…ルキさっっぶっ!!」
急に止まったルキさんの背中に鼻をぶつける。
「…ルキさん…?」
チラリと見上げた顔は、
「…っ」
怒りに染まっていた。
…怒ってる…?
何で…
「どこ触られた…」
「え…?」
トンっと押され、プールマットに尻餅をする。
「…っ!?」
チュッと肩にキスをされる。
あ…待ち合わせ場所で肩を抱かれたところ…
「…あいつには」
恐らくトーマさんのことだろう。
「ト、トーマさんには何もされてません…っっ私がぶつかっちゃっただけで」
「ぶつかった…?」
ピクリとルキさんの眉が動く。
「……帰るぞ」
「へ!?」
“帰ったらお仕置きだ”
そう呟いたルキさんの言葉は聞こえなかったフリをしよう…
…言うまでもなく…
帰宅後…
私は精神的に殺されたのであった。
END