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Re: †4人の死神と囚われアリス† ( No.231 )
日時: 2013/08/15 21:39
名前: 珠紀 (ID: AwUzQTp7)
参照: http://talk-me.jp/index.php?page=item&id=7651

「…っ」

「なんか…っ脚に!アズサ君!」

必死にアズサ君にしがみつく。

「ぇ…あ、だ、大丈夫。アリスは僕が守るから」

何故か噛み噛みのアズサ君。

上を見上げると薄暗くてもほんのり赤いのが見えた。

「こうしてれば恐くないよね?」

「うん…」

そっと背中に手をまわされる。

なんだか抱きしめられてるみたい…

だけどまた、ヌメッと脚に何かが触れる。

「きゃーーーーーっ!」

「え、う、うわっ」

さっきよりも縮まる距離。

「…ナイスプレー…」

そんな言葉がアズサ君から聞こえた。

…ナイスプレー…??

「…ナ、ナイスプレーって何?」

「え、あー。何でも?」

にっこり笑顔を向けられる。

…絶対何か企んでるよ、この顔…

だけど、暗闇でも分かるアズサ君の微笑みは私を勇気づけた。

「ヘックション」

え?

不意に私の足元からそんな音がした。

「あ、ゃば」

アズサ君を見上げるとその言葉どうり“あ、ゃば”顔。

そっと足下にライトを向ける。

そこには…

「…何やってるの?ズバル君」

「あ」

私の脚を掴んでいるズバル君の姿。

「…用事思い出した」

棒読みの言葉を吐いてその場を立ち去っていく。

「…」

「…」

無言。

これは…

「アズサ君」

「な、何?アリス」

目がキョロキョロと動く。

動揺しすぎ…

「今日の晩御飯楽しみにしててね?」

今日はアズサ君の苦手なものづくしにしよう。

笑顔をアズサ君に向ける。

「…」

アズサ君の顔が真っ青だったのは言うまでもなかった。

END