コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: †4人の死神と囚われアリス† ( No.24 )
日時: 2013/06/07 21:22
名前: 珠紀 (ID: E5D2o5gk)
参照: http:/

「ん…」

目を覚まして見えたのは見知らぬ天井だった。

ここ…どこ?

「ぁ!!アリスっ!起きたぁ!!」

起き上がろうとすると金髪の女の子に抱きつかれ身体が後ろへと下がる。

「!?」

誰…?

「大丈夫だった?ごめんね?スバルが変なの嗅がせたせいで気を失ったんだよ?」

ぁ…

その言葉を聞いてぼやけていた思考回路がハッキリとした。

そうだ…パパが死んで…それで教会に行ったら男の人が…

「ぁ…あの」

この人たちもあのサングラスの男の仲間なのだろうか?

「僕等は君の味方だよ」

金髪の女の子は私をじっと見つめて言いはなった。

さっきまでの声とは裏腹に男の子のような低い声だった。

何…?この子…

ぞわっと鳥肌がたち彼女を見つめる。

「ん?」

だけどそれはにっこりと満面の笑みで返される。

「何でも…ない…です」

「そ?じゃあ覚えてないかもだから己紹介しなきゃね?」

彼女はパッと立ち上がり私の方を向いた。

「僕の名前はアズサ、よろしくね」

『覚えていない』

その言葉に引っ掛かったがあまり気にせず彼女の声に耳を傾ける。

「それでね!あそこで寝てるのがルキで、無駄に身体がでかいやつがトーマ。それからヘッドフォンしてるのがスバルだよ」

「は、はぁ…」

ルキさん…トーマさん…スバルさん…

そして彼女がアズサ…ちゃん?

「僕等はね君を守るためだけに存在するんだよ」

ぇ…

いきなり頬を撫でられビクッと身体が反応する。

「ずっと…会いたかった。アリス」

瞳を見つめられた瞬間身体が一瞬にして固まった。

「!?」

アズサちゃんの顔が近づく。

「…やっ」

「アズサ…」

あまりにも低い声に私もアズサちゃんもびくりと反応した。

この声…あのときの…

『いい度胸だ』

あのときの声だった。

「なぁんだ…ルキ…起きたの?」

アズサちゃんは私からパッと離れた。

「目が覚めたんだよ、お前のせいで」

アズサちゃんに向けられた言葉なのに私に視線が向けられる。

「おい…いもむし」

「え?」

いもむし…?

「お前のことだ」

ルキさんの指を指した方向の先には…

私だった。

「あの…いもむしって…」

「…いいか?今後一切心の中で助けを呼ぶな…分かったな」

助けって…?

意味が分からずアズサちゃんの方を見ると、さっきと変わらずニコニコしている。

「返事」

ルキさんに睨まれ唾をごくりと飲み込む。

「は、はい…」

この人たちっていったい何…?