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Re: †4人の死神と囚われアリス†*『第1回人気投票』※開始です* ( No.310 )
日時: 2013/10/07 22:49
名前: 珠紀 (ID: QcQewiLv)

「「「「触るな」」」」

シンは4人を見据えると、鼻で笑う。

「死神のお出ましか。元人間共」

「いいから、汚い手離せよ」

アズサ君が銃をシンの頭に強く押し付ける。

「………」

その一瞬でシンの金色の瞳が光った。

「う゛ぁあああっ!!!!!ぁああっっ」

いきなり頭を押さえ呻くアズサ君。

「お前らクズが俺に容易く話しかけるな、触れるな、身の程をしれ」

冷たい視線を4人に向ける。

自分に向けられている訳ではないのに身体が無意識に震え出す。

「…気分が逸れた。…アリス」

優しく私の前髪を撫でるシン。

「また会いに来る…俺のアリス」

目が奪われるほどの微笑みを向けられ身体が固まる。

シンの姿は霧のように消えていく。

アズサ君の痛みは消えたみたいだ。

うっすらと額に汗が滲んでいた。

「…………」

また夜の静けさが漂う。

「何者だ、あいつ」

恐らく“人間”ではなさそうだ。

神か…

それとも

「私と同じ半神…」

ボソリと呟いた言葉に4人が驚いた顔をする。

「お前…まさか…っ!」

血相かいて私の肩を勢いよく掴むトーマ。

…そう、私は思い出した。

思い出して…しまった。

ゆっくり瞳を閉じて開き、静かに息を吸った。

「…うん。すべて、思い出しました。ルキ、アズサ君、トーマ、スバル」

「…やっと…」

そう言ってアズサ君は床に崩れ落ちた。

「アズサ君っ!?」

気を失っている。

さっきのシンのせいであろう。

私はアズサ君に駆け寄り頭を抱える。

トーマとスバルは呆然と私を見つめ…

ルキは…

自分の両手を見つめ、強く唇を噛んでいたーーー…