コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: †4人の死神と囚われアリス†『第1回人気投票』11/30〆 ( No.367 )
日時: 2013/11/28 19:17
名前: 珠紀 (ID: Qvwcv6K1)

『25日、日付が変わる時間…それがタイムリミットだ。』

「タイム…リミット…」

“TIME LIMIT”

『お前の誕生日【12月25日】…お前が18歳を迎えると“神”の力が目覚め守備の力が強化する。そのため、人間共が襲ってくることがなくなる…結果、あいつらはいらない存在ということだ』

「…」

シンが消えた後、シンの言葉を何度も思い出す。

「私の誕生日に…ルキたちが…いなくなる…」

どうして…

私のことを守る必要がなくなったらいなくなってしまうの…?

そんなの勝手じゃない…っ

「勝手…すぎるよ…っ」

頬に冷たい雫が伝う。

どうして涙が出るのか。

「…っ」

パッと彼の顔が頭に浮かんだ。

…ワタシハ、カレガ…

「おい、入るぞ」

「!」

ドアから入ってきたのはトーマだった。

「…お前、泣いてんのか。どうした」

静かにトーマは私の隣に座った。

トーマは言葉遣いも行動も乱暴だけど、優しい。

私の頭をポンと撫でてすぐに手を下ろした。

「トーマ…消えちゃやだよ」

私らしくない言葉に目を見開き驚いている。

「どーした、昔のお前みたいだな。チビの時はいつも俺のあとをついてきてたもんな」

昔のトーマは私にとって兄的存在だった。

泣いてるときは黙ってそばにいてくれたし、いけないことをしてたときは思いっきり叱ってくれた。

「俺らは死人だ」

「っっ!」

その言葉に身体から一気に血の気がひいた。

「…俺らがお前に必要じゃなくなったとき…俺らは消えるだろうな」

「私がトーマたちを必要じゃなくなる日なんてこないよっ!!!」

思わず大きな声が出た。

「アリス、ちゃんと聞け。俺らはなお前の誕生日に」

「嘘つき!!!」

その場を立ち去ろうとしたが、手首を掴まれ止められる。

「おいっ!聞けっ!」

「…っ!トーマたちは私の誕生日に消えちゃうんでしょっ!?嫌だよっ」

トーマは何も言わず私を見つめるばかり。

「寂しいよ…ひとりに、しないでっ」

ボロボロと泣く私。

トーマはそんな私を見つめるだけで口を開かない。

…ただ

掴まれた手首の痛さだけが残っていた−…