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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: †4人の死神と囚われアリス† ( No.407 )
- 日時: 2014/01/02 22:39
- 名前: 珠紀 (ID: PQ6W.j/M)
†ルキside†
頭がわれるように痛い…
周りは真っ暗だ。
ここは…どこだ。
「アリス…」
あいつに会いたい。
真っ暗闇をあてもなく歩き続ける。
…あぁ、そうか。
俺はもう。
『あいつには会えないのか』
「…ぃ……お…っっ…おいっ!!!」
誰かに身体を大きく揺すぶられ、ゆっくりと目を開ける。
目の前には、トーマの姿。
奥にはアズサやスバルの姿もあった。
「…ったくよ。お前寝過ぎ…死んでんじゃねーかと思ったわ…まぁ、俺ら死んでるけど」
「何それ、シャレ?ウケない」
いつもどうりのトーマとスバルの会話。
周りを見渡すと赤黒い空間だった。
誰かも分からない叫び声とともにその空間は生きているように蠢いている。
「ここは…どこだ」
俺の問いに3人は困ったような顔をする。
「さぁね」
「…」
動こうとすると後ろに引っ張られる感覚がある。
…鎖に繋がれている自分。
他の3人も同様だった。
ここに思い当たる節がある。
「地獄」
3人は納得したように目を伏せた。
俺はやっぱり『地獄行き』か。
上でもあいつに会えないのか…
腰を下ろして、目を閉じる。
「俺は、お前は帰るべきだと思うけどな…あいつのために」
トーマの一言に目を見開きトーマを見る。
「悔しいけど、アリスはルキが好きだしね」
アズサが舌打ちをして俺を見下ろす。
「…そんなこと…有り得ねえだろ」
俺をあいつが好きなわけがない。
それに、ここからまた出るなんて不可能だ。
「俺らはもう、死んだんだ」
もう、生き返ることなんて有り得ない。
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