ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

次の日手渡された制服に身を包み、4人の後をついてきたけど…

「ここ…学校…？」

学校というより城といった方が正しかった。

「でかい…豪華…」

見とれている私に目もくれず4人はスタスタと校門をくぐり抜ける。

慌ててその後を追いかけた。

「「おはようございます」」

さっきまで普通に登校していた学生たちが4人の姿を見るやいなか、横にはけ頭を深々と下げた。

「…」

4人とも興味がないように素通りしていく。

…それにしても…

さっきから多くの視線を感じる。

生徒たちの鋭い視線。

まるで私を睨み付けているかのよう…

「いもむし…」

いきなりルキさんに肩を抱かれ体が硬直する。

その瞬間ざわつき始める生徒たち。

「アリス…アリス…」

「あいつがアリス…」

「センリの娘…」

な…に？

背中からぞわりと鳥肌がたった。

「大丈夫だ…」

ルキさんの手に力がこもる。

「！？」

『大丈夫だよ…アリスは俺等が守るから…約束』

その瞬間、幼い男の子の声が聞こえてきて辺りを見渡す。

…知ってる…この声…

優しい声。

懐かしい。

…記憶…？

誰の…？

「おい…」

ハッとしてルキさんを見上げると怪訝そうな顔をしている。

「ご、ごめんなさい」

私は妙に耳に残っているその声を頭の片隅に追いやり、ルキさんの後を追った。