コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: †4人の死神と囚われアリス†【参照300突破(/_;)/】 ( No.58 )
- 日時: 2013/06/20 21:04
- 名前: 珠紀 (ID: r2O29254)
- 参照: http:/
家へ帰ってやっとホッとするアリス。
つ、疲れました…
生徒からの鋭い視線、4人の監視…
あんなに見られてたら肩こっちゃうよ。
「アリス、ルキたちはお風呂に基本夜中入るんだけど…どうする?僕はいつもこの時間に入ってるんだけど」
疲れた身体を動かし、夕飯を作ろうとしていた私に後ろから抱きついて話すアズサちゃん。
「アズサちゃんが先に入ってもいいよ」
にっこり笑ってアズサちゃんに返す。
「…」
するとアズサちゃんは黙ってうつむいた。
「ほんっと警戒心ないなぁ…」
ぇ…
ぞくりと身体が震えた。
アズサちゃんの声とは思えない低い声…
だけどすぐに笑顔で私のほうを向く。
「ね?アリス!!一緒に入る?」
「え!?」
いきなりのことに声を張り上げてしまった。
い…一緒にって…
でも、アズサちゃんは女の子だし…
仲良くなるきっかけになるかも。
パパのことも聞きたいし。
「うん、入ろっか」
「え!?」
そう返すと、アズサちゃんは目を見開いて驚いた。
「…意味分かって言ってる?」
「意味…?」
意味…って?
「はぁ…そっか…うん。分かった…アリス、気づいてないんだ」
????
「じゃあ先に入って待ってて」
ふぅ…っと溜め息をつかれ、アズサちゃんはソファーに座った。
私、怒らせるようなことしたかな…
そんなことをぐるぐる張り巡らせながら、私は浴槽へ向かった。
…†††…
「ふぅ…生き返ります…」
浴槽に浸かり親父染みたことを呟く。
「アズサちゃん…まだかな?」
そう考えていた矢先、すぐに声が聞こえた。
「アリス、入るよ?」
「は、はい!!」
なぜか緊張しながら返事を返す。
ガラリと開けられた扉に目を向ける。
「ぇ…」
そこには金髪の長いロングヘアーのアズサちゃんの顔があったのだが…
その下に目をやると…
「!?!?!?!?」
ない…
女性にはついているはずのものがまったくなかった。
それどころかガッシリしていて…これじゃあまるで。
「き!?きゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
勢いよく立ち上がりお風呂場から出ようとする。
が…
「きゃっ」
足をつるりと滑らせ顔面が地面へと急降下。
「危なっ!!」
きゅっと目を瞑って痛みを待つ。
「…?」
だけど痛みはいくら待っても訪れない。
「…大丈夫?」
アズサちゃんの声が聞こえてゆっくりと目を開けた。
「!?」
この状況をなんと言えばいいだろう…?
『押し倒されてる』
そのまんまだった。
だけどそれよりも違和感を感じた。
「髪…が…」
長かった金髪の髪は私の顔の横にするりと落ち、金髪の短髪が現れた。
「アズサ…ちゃん」
「本当鈍いよね〜…まだ『ちゃん』づけするの?」
いつもより低い声…ガッシリした身体…力強い腕…そして短い髪。
これはどう見ても…
「僕は『男』だよ、アリス?」
私の手をアズサちゃんの胸へと当てさせられた。
ぺったんこ…
そして片方の手で私の頬を撫でた。
これはどうしたものか…
ぐるぐると頭がまわりなにも考えられなくなる。
ぁ…やばい…のぼせっ…
すでに遅かった。
私はその場で気を失ってしまった。