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Re: 災能(仮)(タイトル募集w) ( No.4 )
日時: 2013/06/06 22:37
名前: らい (ID: .r7VG6cg)

状況に驚きすぎて何も言えないでいると小さな...人らしきものが出てきた。手のひらくらいのサイズ。昔の俳句などを書く人のように頭に小さな帽子。丸っこい顔の二倍もない体には淡い緑のじんべいを身に付けている。

「こんにちは、突然のことで驚いているだろうね、説明は後々するからの。取り合えず中に入りなさい。」


喋り方がおじいさんのようで可愛い。何故だかホッとする。小さい体型(?)だが、包まれるような暖かさと優しさが心を柔らかくしてくれる。固まっていた握りこぶしが緩まると、芽衣をここまで連れてきた人がまた手を掴んだ。


「ミーはミー!って、意味わかんないねっ。ミーって気軽に呼んでっ。案内係だからさっ。」


初めてかもしれない。同じくらいの年の子に自己紹介をされた。それが、嬉しく、さっきなら振りほどこうとした手を握り返す。しかし、すぐにやり過ぎたと思い手を離す。見ず知らずの人がほんの少し優しい言葉をかけてくれただけで信用してはいけない。それに、相手も嫌だと思う。だが、ミーはもっと強く握ってくれた。やっぱり、それを握り返す。ミーは目を合わせてニコッと笑った。


「すぁ!レッツゴー!まずは、教室!」

「あ、あの!...学園ってなんのですか?」


今頃だが、気になった。目を合わせても大丈夫な人。何故か喋ってくれる人。小さい人。自分のことを知らないはずなのに名前も呼ばれた。よく考えると不安になってくる。握られた手に汗がにじんでくる。もし、詐欺集団だったらどうしよう。私はタヒぬの...


「さっき言ったじゃんっ。"災能"を持った人の学園だって。」

「その"さいのう"とは?才能なんて私にはないですよ...」

「災能っていうのは...」

才能とは人とかぶることのない、その人だけの個性。その中でも人に影響するものを災能という。心、体、はたまた性格にまで影響は広がる。そう説明すると、「杏子より海が安い」と言って芽衣の頭の上に手を乗っける。すると、芽衣の黒く長い髪が一気にショートヘアに。


「え!?」

「あ、いきなりゴメンね。大丈夫大丈夫。水無(みずな)!」


みずな?ゆっくりと眼鏡をかけた女の人が出てきた。


「はいはいっ。」

返事をすると手を芽衣の方に突きだした。すると、そこから...