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- Re: 逆ギレマスカット【夏休み企画 開催中!】 ( No.117 )
- 日時: 2013/07/27 22:00
- 名前: 冬の雫 (ID: DT92EPoE)
◆夏休み企画◆
特別編:海とタコと恋心
【舞透&花】
時は夏。小中高大生は夏休み。
───と、いうことで。
わたし姫島 花は、海にやってきました!
「……ってきゃあああぁぁあっ」
早速海の浅瀬に入ると、足に何かが引っ付いた……!
「ちょっ…何コレ!?気持ちわるっ」
「…お前何してんの……?」
「あっマスカット!コレ取って!!」
鬼灯に助けを求めると、あだ名にむすっとしながらも、躊躇なくソレを取ってくれた。
鬼灯の手の中で不規則に動くソレは、見るからに気持ち悪い。
「…ソレ何なの…?」
「タコ。」
「いやぁあっ!!!!」
───海に入った途端にコレなんて………もうイヤ……。
【大地&花】
「うーみーはひろいーなおおきーいーなーーー♪」
花がタコ事件でげっそりしていると、そんな幼稚すぎる歌声が聞こえて、花は歌声のする方を見た。
そこには、海に足だけを入れて寝っころがっている大地がいる。
(なんて幼稚な……)
花は内心呆れながら、大地の方へと歩いた。
「うーみーは…「大地」…え?
ぅおわあああぁぁっ」
大地が奇声を上げたかと思うと───すごい早さで、近くにあった空高くそそり立つ木々の中へ隠れていった。
花は、「……あんた頭大丈夫?」と呆れた声を漏らす。
「…ひ、姫ちゃん!そんな無防備な!」
「はぁ?」
花が下を見れば、自分のお小遣いで買った水着。
本当はビキニなのだが、上からシャツを着ているため下の水着しか見えていない。
「あのね、こんなんで反応するくらいじゃあんた一生彼女作れないわよ」
「…なっ!俺だって彼女の一人や二人くらい!」
「どうせ顔でしょ?」
「う"っ」
的確な指摘をされ、木の横から覗くようにしている大地は言葉の棘を刺される。
花は少しだけ笑って、「後からちゃんと遊ぼうね」と大地の元を後にした。
「……俺の男性本能目覚めちゃうよ…」
半ば本気で、大地はそう呟いたのだった。
【ウサミミ&弥生】
海から少し離れた沖では、ウサミミこと宇佐波 翔と、加藤 弥生が居た。
二人は同じ、海を見つめている。
「海なんて久しぶりー」
「そういえば、小さい頃よく川で遊んだよな」
「あはは、そうだったね。なつかしい」
冷たさを含んだ心地良い風を受けながら、弥生が笑う。
翔はそれを見て、少しだけ顔を赤らめた。
二人が、そんな甘酸っぱい時を過ごしていると。
海辺で海を眺めている姿が目に入り、弥生はぴくんと反応した。
「あっ、舞透だ!ちょっと行ってくるね!」
「え"っ」
翔が「行くな」と呼び止めるのも遅く。
弥生は、フられていることなど気にせず舞透のところへ向かって行った───
「…あ、水着ちょっと見えた」
【舞透&弥生】
「まーすか!」
「……!?」
いつもの挨拶代わり、とでもいうように、弥生は舞透へ突進をかました。
もちろん油断していた舞透はバランスを崩し、倒れそうになる。
「……っあぶね!」
「あたしの勝ち?」
「勝敗なんてありません!」
舞透は突然の襲来(?)に息をついて、横にいる弥生を見る。
(オレ、弥生先輩のことフったばっかなのに…。弥生先輩は気まずくないのか?)
弥生と目が合って、舞透は咄嗟に目を逸らす。
だが弥生はニコニコと笑うだけで、気まずそうな感じなどひとかけらも無かった。
「何?」
「いや……、…」
思えば、案外大丈夫なのかもしれない。
今まで通り、友達、もしくは先輩と後輩の関係で始めれば。
「さ、舞透!遊ぼ!」
弥生が舞透の腕を引っ張る。
舞透は少し驚くが、次には弥生について行っていた。
(あたしはね、あなたとの恋が叶わなくても、あなたと一緒に居れるだけでいいんだよ)
【全員集合】
「うぉおやっぱり海だ!ビキニがいっぱい!!」
そう興奮しているのは───大地一人。
舞透と翔は睨み合い、弥生と花もやっぱり睨み合っていた。
「鬼灯、不良のお前なんかに弥生は渡さない」
「オレは不良じゃねぇ。あと弥生先輩はもらってねぇ」
「花ちゃんって舞透の彼女なんだっけぇ?」←ほんとは違う
「先輩はフられたそうですねー。……プッ」
まるで火花が散るようだ。
特に弥生と花は、二人とも悪どい笑みをして何かを言い合っている。
「ちょっ…、四人とも!遊ばねぇの!?」
大地がそれに気付いて、慌ててなだめるように言う。
一番に正気に戻った(オレは元から正気だ byウサミミ)のは翔で、眼鏡を押し上げて「そうだな…」と喧嘩の余韻たっぷりで言った。
「───よし、はしゃごう!!」
「「「おー!」」」
「マスちゃんも一緒に!!」
「……いやだ。」
「えぇっ」
──────(とりあえず)END
次回、海本番(?)です!