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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 逆ギレマスカット【コメ下さい!】 ( No.20 )
- 日時: 2013/06/23 14:49
- 名前: 冬の雫 (ID: VHEhwa99)
2 傷付くマスカット
「……あ"ぁ……?」
屋上で、一時限目が始まった時間帯に。
───マスちゃんは、転校生の姫ちゃんに思いっきり不機嫌な顔をして睨んだ。
「やっと分かった。あんたの名前、鬼灯 舞透でしょ」
突然俺とマスちゃんの間に乱入してきた姫ちゃんは、自信満々に胸を張ってそう言う。
───いやいや、自信満々に言うことじゃないからソレ!
「……お前…姫島か……」
「あ、わたしの名前知ってんの」
「当たり前だ、お前見たときにドS臭がぷんぷんしやがったからな」
「何よソレ」
姫ちゃんは少し顔を顰めてから、少し遠かった距離を少しずつ縮めていく。
マスちゃんは俺になんか目もくれず、姫ちゃんを無言で見ながら「なぁ…」と小さく呟いた。
「……あいつさっき、なんて言った……?」
「…え、『何よソレ』って…「違う、その前だ」……??」
俺は意味がわからず、首を傾げる。
マスちゃんは低い声で、そして威圧感のある声で呟いた。
「………『マスカット』って…、言ったよなぁ……?」
その瞬間、俺の背に冷たい何かが通った気がした。
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