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Re: 地獄はドSの手によって。【コメくだい!】キャラ募集中です! ( No.23 )
日時: 2013/06/29 16:39
名前: 冬の雫 (ID: JxRurJ5z)

4 ドSは新人の手によって。【募集中キャラ使用!】

[地獄、亞代の書斎]

「…あの、亞代さんってこちらですか…?」

朝、亞代の書斎では、ある少女がおずおずと扉を開けて入って来た。
亞代は「あら」と声を上げる。

「珍しい御客様ね。御名前は?」
「…桜華、です。今日から、ここで働かせて頂くことになりました」

よろしくお願いします、と桜華が頭を下げる。
亞代は笑って、「然うなの」と少し嬉しそうに声を弾ませた。

「閻魔様から此処で働けと?」
「あ、いえ。これは私の希望なんです」
「如何して?こんな古臭い書斎、つまらないでしょう」
「いえ」

桜華は反論するように言って、次には穏やかに続けた。

「わたし、こういう所好きなんです。落ち着くっていうか、憧れで……」
「本当、可愛い御客様だ事。誰かさんとは大違いだわ」
「誰かさん?」

桜華は首を傾げる。
亞代は笑って、「嗚呼、気にしないで。サディストの事だから」と隠すように言った。

「サディスト…?」
「…貴方、今日初めて来たんでしょう?じゃあ、一周廻って来たら如何かしら。住民達も、逢いたがっている筈よ」
「住民、ですか」

桜華は言葉を繰り返し、胸を少し弾ませ、「はい」と優しく笑った。

[地獄、広場]

朝の広場では、舞夢が一人、高台でキセルをふかしていた。
小鬼たちはまだ眠っているため、広場は静かだ。
静寂の中に浮遊間のある煙が漂い、舞夢はぼーっと広場の地面を見つめていた。

「……舞夢さん…?」

声がしたので、反射的に振り向く。
でもそれが小鬼の茂野だと分かった頃には、また顔を前に戻していた。

「まだ寝てていいんだぞ」
「…いえ、ワタシここにいたいです」

そう言って、茂野が高台を必死に登り、寝ぼけながらも舞夢の横にちょこんと座った。

舞夢は息をついて、煙を吐き出す。

「……あ、あれ…誰でしょうか」
「…ん?」

不意に、茂野がウトウトしながらも言葉を口にした。
舞夢は下に伏せていた目線を上げる。

「見ない顔だな」

舞夢と茂野の視線の先には───ラベンダー色の長い髪の、少女が居た。




すみません、ここまでにしておきます(~_~;
この続きは次に伸ばしますので、よろしくお願いします!