コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 地獄はドSの手によって。 ( No.74 )
- 日時: 2013/07/14 14:26
- 名前: 冬の雫 (ID: JxRurJ5z)
8舞夢の正体【3】
「そ…それで…、」
戒徒はゴクリと喉を鳴らし、懐かしそうに話す閻魔を見た。
閻魔は「それで」と言ったところで言葉を濁し、目を瞑って眉にしわを作る。
「…咫神、さんは…」
「……咫神クンは、……死んだ」
「…!」
戒徒が驚きを隠せず閻魔を見る。
だが直ぐに矛盾に気付き、「でも」と声を張り上げた。
「元々死んでいるんでしょう?じゃあ、ここに来てから死ぬもなにも無いじゃないですか」
「そうだネ」
閻魔はそう言うが、自分の発言に否定はしなかった。
戒徒は身を乗り出すようにして、閻魔に問いかける。
「死んだ、ってどういうことですか」
「それは……」
閻魔は言葉を詰まらせるが、もうこれ以上は隠しても無駄だと首を振った。
そして、口を開く。
「───仲間内の裏切り、というものかネ。色々あったらしく、仲間に裏切られて、死んだ」
「元々死んでいるものが死ぬ、ってどういう意味ですか」
「…正確に言えば、『魂を抜かれた』と言った方が正しいだろうかネ。
───……とにかく、咫神クンは存在すらも消えてしまった」
そんな、と戒徒は声を零すが、閻魔の細めた目が「言うな」と訴えているようで、戒徒は口をつぐむしかなかった。
閻魔は「だから、舞夢くんは死神にビンカンになってしまったんだネ」と少しだけさっきよりは落ち着いた声で言った。
「……、…そう、だったんですか……」
「舞夢くんに、少し距離を感じたかネ?」
「……いえ」
戒徒は戸惑ってはいたものの、はっきりと首を振った。
閻魔は、そんな戒徒に目を細める。
「…やっぱり舞夢さんは、尊敬すべき人です」
[地獄、広場]
「舞夢さーんっ」
戒徒がそう言って駆け寄ったのは───他でもない、舞夢だった。
「…なんだ、またお前か」
「俺には舞夢センサーが付いてますから!いつでもどこでもついて行きますっ」
「何だソレ気持ち悪い、ついてくるな」
「そんなっ!…っでも、俺は舞夢さんの舎弟です!」
言い張る戒徒に、舞夢は呆れたようにため息をつく。
そして、静かに言った。
「………好きにしろ。」
第八話、完!
〈ヒトコト〉
本編短くてすみません(*´Д`*)
『舞夢の正体』、やっと完結いたしました!
コメントくださった方、見てくださった方、ありがとうございましたm(_ _)m
…こんなこと言ってますが、この後もちゃっかり続きます。
ヽ(´o`; ((オイ
まぁ…温かい目で見てやってください(*´_ゝ`)
次回から、くださったオリキャラの嵐でいきたいと思います〜ヽ(≧▽≦)ノ
更新遅いですが、よろしくお願いいたします(*´∀`*)