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Re: 白銀の巫女姫 【オリキャラ募集中!!】 ( No.19 )
日時: 2013/06/29 12:41
名前: シア (ID: 0cRf5/D/)

第七話

父君様から、戦場へ行くことを望まれてから、数日が経った。
そのうち、また父君様から呼ばれることだろう。
今は自室に居る。
昨日は、楽しかった。
イアルとは、ああいうことができたわけだし。
けれど、恋人にならなければと、今更ながらに思う。
戦に出ると決めたのは、私自身。
今更、父君様に、取り消してほしいなどとは言えない。
けれど、こんなに離れることが辛く、苦しいのなら、想いを告げなければ、こんなにはならなかった。
そうだとしても、イアルを危険な目にあわせたくない。
イアルには、悪いけれど、戦には出ないでもらう。
私には四天竜の加護がある。
いざとなれば、魔術で竜を召喚することさえも可能だ。
なんせ私は、全ての竜から愛された存在だから。
イアルは、皇族直属の騎士団、〈四竜隊〉の隊長と言えど、騎士は騎士にしかすぎない。
戦には、魔導師がいれば、ドラグーンや竜の巫女も居る。
天空からのドラゴンの攻撃が、必ずしも、地上に当たらないとは限らない。
そんな危険極まる場所に、イアルを行かせたくない。
そんな思いが、私の心の中に、ずっと、募っていた。
そんな時、扉を叩く音がした。
「入れ」
入ってきたのは、イアルだった。
「イル………」
「皇族直属のドラグーン隊の隊長、知ってるか?」
こっちに歩み寄りながら、イアルは開口一番にそう言った。
「ドラグーン隊の隊長?」
「あぁ」
「私は知らないわ。その人がどうかしたの?」
「噂で聞いただけだから、確かではないが、フィ、お前の新しい護衛官らしい。あくまでも噂だからな」
私の思考は、その言葉を聞いた途端、停止した。