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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: kiss or friend 〜ラベンダーのクチヅケ〜 ( No.145 )
- 日時: 2014/02/08 20:08
- 名前: チャルトン (ID: Ku3ByRAK)
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「え、えぇぇぇぇえ!?」
わ、別れた!?
「いつ?!」
「遊園地に行った日だよ。あの後、二人で話したんだけど…」
上村くんはバツの悪そうな顔で言った。
「愛奈の気持ちぜんぜんわかんなくてさ。愛奈がなに考えてるのかわかんない。」
愛奈が…なにを考えているのか
それは私にもわからないことだった。
「なんか、ごめんな。こんな話して。」
「ううん…こっちこそ無神経なこと……」
「辻久保はどうなの?永輝と」
さっきとは一転。
上村くんは笑いながら言った。
「え、いや、どうって……!」
自分でも顔が赤くなるのがわかった。
そうだ。
慶ちゃんのところに行くんだった。
「ご、ごめん上村くん!用事思い出しちゃった。行くね!」
私は慶ちゃんのクラスにあらためて向かう。
あ。
「なんかあったら、またいつでも相談のるから…ね!」
私は振り返って言った。
上村くんは一瞬ポカーンとしてその後にくしゃっと笑った。
「あはははは!」
え、え?
私、今おもしろいこと言ったっけ?
「ありがとな、辻久保!!」
少し目に涙を浮かべながら上村くんは笑った。
その涙は嬉し涙なのか、悲し涙なのか。
それとも、笑いすぎて出た涙なのか。
それはわからないけど、心からありがとうって言われてるのがわかった。
……ありがとうって言われるのがこんなに嬉しいこととは思わなかった。
私は上村くんに笑い返して慶ちゃんのクラスに向かった。
「あーあ……」
上村くんは自分の額に手をあて、ポロポロと涙を流していた。
「……なんで俺、辻久保のことフッちゃったんだろ」
実衣菜のさっきの笑顔を思い出しながら上村くんはボソリと呟いた。
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