コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: kiss or friend 〜ラベンダーのクチヅケ〜 ( No.164 )
- 日時: 2014/03/15 19:34
- 名前: チャルトン (ID: N.hBywMC)
実衣菜はけじめをつけてくるとかなんとか言って出てったけど…
けじめって何に対してのけじめ?
けじめってなんなんだ?
「どこ行ったんだよ。」
俺は昼休みにしては人が少ない廊下を歩いて実衣菜を探している。
教室を覗いたけど、実衣菜の姿は見あたらなかった。
実衣菜の行くところってどこだ…?
ふと、さっきの実衣菜と光太郎が仲良く話している姿があたまをよぎった。
「・・・・」
渡り廊下の方に行ったが、もう二人の姿はなかった。
まあ、“里桜”について聞くのは今日じゃなくても別にいいよな。
もうすぐ昼休みが終わる。
教室に戻ろうと俺は廊下を歩いていた。
なんでこんなに人がいねーんだ?
珍しいな。
そう思った時だった。
「…………うん。好きだよ」
!?
今の…声………
踊り場の方から聞こえた声。
人が少なく、静かだからだろうか。
確かに聞こえた。
俺は恐る恐る踊り場に近づき、そっと声のした方に目をやる。
そこには幼なじみに抱きしめられている実衣菜の姿。
実衣菜は顔を赤らめていた。
どういうことだ…?
現状を整理できない。
さっき実衣菜はなんて言ってた?
“好き”とか言ってなかったか……?
『けじめつけてくる!』
けじめって…こういうことかよ
実衣菜はずっと、幼なじみのことが好きだった…?
実衣菜が好きと言った後の恥ずかしそうに赤らめた顔………
好きな人を想っての、顔
「……っ…」
少し、俺の事ちゃんと意識してくれてるって思った自分がバカらしい
俺はその場を後にしようとした。
その時だった。
「〜〜♪〜〜〜〜♪」
ビクッ
俺の携帯が鳴り響いた。
驚いたのは俺だけじゃなかった。
実衣菜は咄嗟に幼なじみを突き放す。
我にかえったように。
「びっくりした…」
実衣菜の幼なじみは俺を見てそう呟いた。
「え、永輝…?なんでここに…」
実衣菜は慌てたように目を見開いてそう言った。
「まさか…今の、聞いてた……?」
実衣菜は心配そうに俺に聞く。
「………ああ。聞いてた」
俺がそう言うと今でも少し赤みをおびている顔がさらに真っ赤になった。
「う、うそ…どうしよう……?!」
さらに慌てる実衣菜。
そんなに俺に、二人の関係を知られたくなかったっつーことか…
「実衣菜。今、言うべきじゃない?」
幼なじみが実衣菜にそう言った。
「そ、そうだね…。あのさ、永輝…私ね…………」
「わかってるよ」
「…え?」
「実衣菜が何を言おうとしてるか、わかってる」
幼なじみと付き合ってる、そう言いたいんだろ。
「さっきの会話、聞こえてたから」
「そ、そうだったね…!恥ずかしい。」
ほら、すぐ赤くなった。
つまり俺は
フラれたってことか