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Re: 紫は私の道をかえるカギ ( No.65 )
日時: 2013/09/04 21:30
名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)


「つまり、愛奈から…ってこと?」

「うん。俺も愛奈の事好きだったから最初は信じられなかったけどさ。」

ズキンッ

やっぱりまだ胸がいたいよ……

でも、なんかかるくなった気がするかも…?

「愛奈、そんなこと一言も言ってなかった…。だからてっきり上村くんからかと……。」

愛奈からなんて想像できない。

「そういえば愛奈と辻久保って、恋愛とかの話ってしないの?」

「…うん。愛奈はそういう話しようとしないし…。私もしようと思ったことないし…。」

「なんか意外だな。女子って常にそういう話してるイメージあったんだけど。」

やっぱり、そうだよね…。

「恋愛相談したいとか思わないの?」

「別にそう言う訳じゃないけどさ…」

どんどん高くなっていく観覧車の中、上村くんは景色を見ながらそう言うと「じゃあさ」と言って景色に向けている目を私に向けた。



「辻久保は好きな人とかいないの?」




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「おまえ、さっきからなに考えてんだよ?」

嫌な空気がただよう中、永輝は低い声で言った。

それにたいして愛奈はクスリと笑みを浮かべた。
「なにが?私はただ小倉くんと一緒に乗りたかっただけだよ?」

永輝は全身に鳥肌がたち、わざとらしく身震いをする。
「気持ち悪い。おまえのその笑みを見てるだけで吐き気がすんだよ」

「ふぅーん。小倉くんは他の男達とは違うってワケか。」

愛奈は薄気味悪い笑みをやめ、無表情で言った。

ボソッ
「実衣菜の事すきなヤツに限ってこうなんだから」

「は?なんか言った?」

「別にぃ。何にも!」

愛奈はまた薄気味悪い笑みを浮かべる。

「小倉くん、実衣菜が好きなんでしょ?」

「・・・」

黙りこむ永輝。
その反応を見て愛奈はさらに口角を上げた。

「私、見たんだよね。」

「………何をだよ」

愛奈はイスから立ち上がり、永輝の唇を触る。


「二人が、キスしてるとこ。」