コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

. ( No.32 )
日時: 2013/07/26 17:58
名前: 〒... しあち。 ◆InzVIXj7Ds (ID: n6vtxjnq)





 朝陽が真っ白なシーツを照らす。時計を見ると、時刻は朝の十時を回ったところ。
 多少の気だるさを感じながら隣を見ると、そこは蛻の殻。一緒に寝ていた彼が居ない。
 サイドテーブルに置いてある水を飲み、少しの間シーツに包まりながらボーっとしていたら、ガチャっとドアが開き彼が入って来た。

「あ、おはよ。起きたんだ。まだもう少し寝てても良いのに。折角の休みなんだからさ」

「んーおはよ……」

 彼の身体からはホカホカと湯気が立っていた。シャワーを浴びてきたらしい。私も浴びようかと思ったが、眠気と気だるさに勝てず、立ち上がれなかった。
 彼が「ごめんね、頑張らせちゃって」と言いながら私が寝ているベッドへ近づく。そして横に来た時、私は彼の腕を引っ張り、彼はそのまま私が寝ているベッドへとダイブした。

「ビ、ックリした……。寝起きだから力の加減が出来てないよ、千華」

「ごめんね。ねえ康平、一緒に寝よ?」

「何、続き?」

「やんない。ただ寝るだけ」

 寝転がり、頬杖を突きながら私の頭や頬を優しく撫でる彼。それが気持ち良くて、瞼がだんだん重くなってくる。

「そっかあ。なら仕方無いな、添い寝してあげる」

「うん、ありがと」

 私は呟くように礼を言い、彼の胸に擦り寄った。シャンプーの香りだけではない、彼の香りがする。

「ん? 誘ってるの?」

「康平あったかい。ねぇ、キスして」

「良いけど、止まんなくなるよ?」

「それはだめ」

「駄目って。分かったよ。我儘な姫におやすみのキスをしてあげよう」

「ふふっ」

 彼は撫でている右手を頬に添え、私に覆い被さりキスをした。

「ふ、」

 何度も、何度も。角度を変えながら次第に深くなっていくキスに、熱い息が漏れる。

「……やっぱ止まんないや」

 空いていた左手が首筋を這う。その快感に身じろいだ。

「まっ待って、シャワー浴びてない……ぅんっ」

「何言ってんの。誘ってきたのは千華だろ? シャワーはいいよ」

 その左手を追うかのように、彼の唇が首筋へ。軽いリップ音と共にそれは次第に下へ——。
 もうどうにでもなれ、と私は瞳を閉じ、全てを彼に預けた。先程の眠気と気だるさはすっかり無くなっていた。



 ■ 真っ白なシーツの上で





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朝からまた。




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