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- Re: 【参照1000感謝】二次元に恋してしまった。【第25話更新】 ( No.256 )
- 日時: 2013/08/21 16:45
- 名前: 檸檬 ◆iwOQ5dadXo (ID: SUsN38YB)
今日は旅行中にMacからの更新でござる!
さすがMac、ハイスペック!
さぁ、気分がルンルンなうちに更新をしますw
26話 第6章1話。
最終日の朝。
「ふぁああ…。」
俺はここにいられるのが最後だという自覚もなく、ただいつも通りに起きた。
外で小鳥が鳴き、気持ちの良い朝。
俺の気持ちは複雑だった。
帰るといつもの仲間らが迎えてくれるという楽しみ。
帰る事の辛さ。
ごちゃごちゃのミックスジュースになっていた。
俺はドアを開けてリビングへ向かった。
重い足取りで。
ガチャ
「おはよう…。」
「おはようございます!」
「おっはよ〜☆」
「おはよう!聖弥くん!」
「おはよう聖弥!」
全員が明るく挨拶をしてくる。
美奈ちゃんは消えていたが。
俺はあの時、あまりの疲れからか夕方にはぐっすり寝ていたのだ。
少し後悔した。もう遅いが。
皆いる。
美輪も、美咲たんも、日平も、杁亜も。
そして俺も。
にぎやかだ。
同時に寂しいが。
「今日、何時頃帰るんだ?」
「えーと、予定ではお昼頃です!お昼は向こうで食べるつもりですが…。」
「りょーかい。」
「いやぁー、3日間楽しかった!また来たいね!」
「私の留学が終わったらいつでも遊びにきていいですよ!」
「やったぁ!」
日平には、名残惜しいという感情すら無いのだろうか。
俺はこんなに辛いというのにな。
そんな気持ちを隠すようにして俺は歪んだ微笑みを作り、食卓に着いた。
「杁亜ちゃんもどうでしたか?二次元は。」
「もちろん楽しかったよ!」
杁亜は、無邪気な笑みを浮かべ、卵焼きをほおばる。
みんな…寂しくないのかな…。
今は午前8時。出発までは結構な時間がある。
何をしようか。
「出発まで結構あるけど…正直暇だよねぇ…。」
「うんうん…。」
お腹を膨らませた杁亜と美咲がソファに座って呟く。
「トランプでもしますか?」
「うん!やろやろ!」
暇つぶしゲームの王道に乗っかる日平。
「そうだねぇ、やることないし!」
「やろう!ね、聖弥も!」
「お、おう…。」
仕方ない。いっちょやるか。
そういうや否や、早速美輪がトランプを出してきた。
「あ、俺、シャッフルするよ。」
俺が手を差し伸べたそのとき。
俺は後ずさりしてしまった。
シャシャシャシャシャシャシャ…
真顔でトランプをシャッフルし始める美輪。
その速度。
音速を超える。
他のやつもまんまるい目でそれを見つめる。
美咲たん以外は。
「あははっ、美輪はトランプ切るのは本当にうまいんだよ。どっかギャンブルの町にでも行けばいいのに…。」
「そ、それにしてもすごいね…。」
三次元の人間は息をのむ。
真顔で切り続ける二次元の人間。
それをまったりと見つめる二次元の人間。
アニメには出てこないぞ…これは…。
俺も口をぽかんと開けて、じっくりと見ていた。
そしてその手が止まった時。
皆が美輪の顔を伺う。
真顔。
トランプの塊をテーブルに叩き付け、カードをそろえると、一人一人のところへカードを配り始めた。
そして、一人ずつの枚数を知っているかのように、ばっと、塊で渡してきた。
配る事一周。
カードはちょっきり消えていた。
「す…すげぇ…。」
またもや美輪の顔を伺う。
笑顔。
恐ろしいやっちゃ。
少し引きながら、俺はカードを手に取る。
あれ、何するんだ?
「ババ抜きでいいよね!」
「お、おう。」
「いいよん!」
「OK!」
「了解です!」
「分かった。」
皆が一斉に同じ数字のカードを捨て始める。
「やったー!私3枚しか残らなかった☆」
「俺…5枚か…。」
「私4枚!」
「日平ちゃんと同じで4枚!」
俺を含む全員が明るい笑顔になった。
ただ一人を除いて。
「…。」
黙りこくって涙を浮かべる美輪の手の中には。
11枚のカードがあった。
「え?!」
「え。」
「え?」
「…えっ?」
「うぅ…最悪…です…。」
か、可哀想に。
ゲームが始まる。
美輪が負ける。
美輪の神シャッフルを見る。
再び始まる。
美輪が10枚持つ。
「さ、さっきよりは少ないじゃん?」
「そ、そうだよ!ラ、ラッキー…じゃん…。」
「…。」
皆の必死のフォローも美輪には効かなかった。
美輪が負ける。
再び始まる。
美輪が負ける。
始まる。
負ける。
10回はやっただろうか。
美輪は部屋の隅でただ泣いていた。
「…。」
「…。」
もはや全員が黙っていた。
「あ、あのさ、もうババ抜き飽きたでしょ?七並べやろうよ!」
杁亜の助かる提案。
美輪のすすり泣き音が止まる。
しかしそれもつかの間。
「あ…あ…。」
美輪のカードを見る。
A,K,A,Q,j…
とにかく最後の方の数字しかない。
…駄目だ…
技術は持ってても…
こいつ…運もってねぇ。
そんな事をしている間に。
時間は来た。
「皆さん…出発の時間まであと5分ですよ…。(半泣き」
「あ、そうか。日平、杁亜、帰る準備しろ。」
「はぁ〜い。」
ドタドタドタ…
二人が廊下を走っていく。
「あれ、聖弥さんは準備、しないんですか?」
「ああ、俺もう終わってる。」
「そうですか。」
俺は最後の最後までいられるようにと、昨日寝る前にもう準備はすませていたのだ。
二次元での…貴重な時間だしな…。
「もう時間ですよー!」
美輪が廊下に叫ぶ。
「はいはーい!」
二人の大きな声が聞こえてくる。
ガシャガシャガシャ…
二人が廊下から大きな鞄をうるさく鳴らしながら走ってきた。
ったく、陽気なもんだ。
「じゃぁ、機械室へ行きましょう!」
「機械室??」
「はい!二次元の一般の場所では、転送機械がうまく作動しない可能性があるんですよ!こっちにあるので、着いて来てください!」
「なるほどねぇ…。」
機械室のドアを開く。
機会を扱うからか、一段と空調が利いていて、寒いくらいだった。
そこに、でーんと大きなゴツい機械。
「行きの時みたいに、そこに立ってください!」
俺たちが部屋を見回している間に、いつの間にか美輪は機械の操作する場所的なところに立っていた。
何とも難しそうな装置だな…。
俺たちは指示された場所に立つ。
美輪が操作し、二人が駄弁り、美咲たんが手を振っている間。
俺は一人、思い出を心に刻んでいた。
最初に来たとき。そりゃまぁものすごい興奮した。
美咲たんに会えて、ちょっと赤くなった。
それからほのぼのと過ごす。時間なんか忘れて。
そんな中、俺のは一つの思い出だけがくっきりと刻まれていた。
美奈ちゃんと話した事。
美奈ちゃんに会った事。
美奈ちゃんに…
触れた事。
あの手を握られた感覚は一生忘れない。絶対に。
「終わりました!さぁ、帰りましょう!皆さんのふるさとですよ!」
美輪の声を聞くと、名残惜しくて、胸がぎゅうぎゅうになった。
もう帰るのか。
普通の生活に戻るのか。
でもいいよ。
二次元に行けたんだ————
十分だよな。
ピカァァァァァァァァァァァァァァァアン…
大きな光が走る。
目を開けたとき。
そこは
いつもの俺の家の前でした。
なんかこれ終わりにしても良い終わり方だったよねw
いつもの俺の家の前だった
Fin.(おい
大丈夫です!続きます!(終わって欲しかった方が多々いらっしゃいますがそこはどうするおつもりd(やめろ
紛らわしくてごめんなさい。終わりません。まだまだ、ネタ切れにはほど遠い!←ほんとか?
ネタは切れる前に生み出します!
はたまた切れたら一時停止します!
励ましのコメント命です!←やめなさい
コメント募集とかはしませんよ?そんなおかしな事はしませんよ。
でも正直コメントは欲しい。←どっちだよ
以上、約3000文字のレス文でした!(あと40文字…(涙目