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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【8/6更新】 ( No.66 )
- 日時: 2013/08/10 16:05
- 名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)
第4章 子羊さんの紫季さんに対する頑張り。
「ラーラーランラー……あつーっ!」
私は水道へと走った。
呑気にはな歌を歌っていたら火傷してしまった……。
「朝からうるさいな……もっと静かにしろよ、耳に悪い」
「は、はい……すみません」
厳しい言葉をかけてくるのは祐夜さん。相変わらず仲良くはしてくれない。
「大丈夫? 麻耶ちゃんは僕達の朝食作ってくれてるんだからもっと優しくなりなよ」
優しい言葉をかけてくれたのは皓雨君だった。
「別に頼んでねえよ。ルールなだけだろ?」
即座に厳しい言葉を入れられる。祐夜さんと仲良くなれるのはいつになるだろう……。
それにしても、日曜日なのに南沢四兄弟は起きるのがはやい。習慣なのだろうか?
その時、玄関の扉が開く音がした。
「え……えっ?!」
一体こんな時間から誰が外に出たのだ?
蛍さんか紫季さんか——。
私は急いで玄関へ向かう。
「……今日、大学行くんですか?!」
「——そうだけど」
紫季さんは一瞬だけ振り向き、冷たい目でこちらを見る。その後の会話は続かず、扉の先へ行ってしまった。
「紫季もはやいなー」
後ろから蛍さんが現れる。もう少し気配を出してほしい……とか言ったら怒るだろうな。
そんなことを考えながらキッチンへ戻る。その時、重大なことに気づいてしまった。
「……どうしよう! 紫季さんのお弁当作ってない!」
日曜日だから大学もないと思っていたのだ。
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