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Re: 君の隣 ( No.5 )
日時: 2013/07/10 23:40
名前: 音葉 (ID: myDpNyTl)


教室に駆け込むとまだ説明は始まっていなかった
息を整え、自分の席に行くと見慣れた親友の顔があった

「よ、寝坊助。間に合ってよかったね。」
「おはよ、りょーちゃん。同じクラスだよ〜。すっごく嬉しい!!」

ズバッと痛いところを突いた奈美と体全体から嬉しいオーラが
あふれている実はどうやら涼香が同じクラスだということを知り
涼香の席で待っていてくれたようだ

「おはよ!よかった同じクラスで・・・」
ホッとして椅子に座ると、突然こめかみ付近に激痛が走った

「痛いーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
こめかみにあった手を振り払い振り返ると満面の笑みの・・・
いや明らかに悪意のこもった笑みで幼馴染の朔也が立っていた

「朔也!バカじゃないの!?まじで痛かったんですけど!!」

「初日から寝坊するおバカのために目を覚まさしてあげたんだ 
 感謝されるはずなんだけどな・・・」

「っく、奈美と同じようなことをまた・・・ってか朔也が寝坊
 しないなんて珍しいね」

二人の言い合いを見ていた奈美が涼香の言葉に反応した

「確かに・・・天変地異がおきるのか?」

顎に手をあてまるで考える人のように真顔で呟いた
もちろん中学から一緒なのでお互いのことは知っている

「奈美ふざけんなよ?」

軽く怒りを込めた声で言った

「そのくらいで怒るなよ、朔也。いつも寝坊してるんだから。」

慰めるように言った涼香だが、火に油を注いだだけであった

「今日、入学式日に寝坊したやつに言われたくはねえーー!」

涼香はむきになって立ち上がった

「たまたま、今日寝坊しただけですー!」
「たまたまじゃないだろ! 昔からしょっちゅうしてただろ!」

そんな口論?を涼香と朔也はしていたたため
周りの視線が集まっていることなど気づかなかった
しまいには奈美はおなかを抱え笑っている

ガラガラ・・・
静かに説明をする担当の先生が入ってきた
もちろん二人は気づかず続行中

「おい、そこの新入生2人。朝からいちゃいちゃと夫婦喧嘩
 するな。説明始めるぞ。」

    「「いちゃいちゃしてません!!」」

綺麗に2人そろってハモり、あちらこちらで笑い声が上がった

2人は気まずそうに自分の席に着き、先生は説明を何事もなかったの
ように淡々と話し始めた

涼香は後で知ったのだが、奈美は笑いすぎたせいで
説明中しゃっくりが止まらなくなってしまっていたらしい・・・