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Re: 君の隣 【リクエスト募集中】 ( No.59 )
日時: 2014/06/10 00:29
名前: 音葉 (ID: CE4YyNoS)


文化祭も終わり静かな生活に戻った。
朝練は相変わらず高木からの厳しい指導を涼香は受けていた。

そんな日々を淡々と過ごしていき迫ってくるのは、学生が最も嫌う奴である。

定期テストの到来である。

これを乗り越えなくては夏休みはやって来ない。

テスト週間に入り、放課後(といっても15時)学校の図書室に集まり勉強会が開かれていた。
学校の図書室の設備は公立の高校とは思えないほどしっかりしている。
冷暖房はもちろん完備。本の冊数は学校側でも曖昧にしか把握していないほど大量にある。

「いやー……生き返るわ。最近一気に熱くなったから。」
「本当だよな、奈美……たまには意見があうじゃねえか。」

クーラーが最も当たる窓側の場所に向かい合って陣とって座っているのは奈美と朔也である、もうすでに机に突っ伏している。

「朔也!勉強するために来たんでしょ!また赤点取るよ!」
「ちょっと休憩してからやるからいいんだよ。」
「りょーちゃん、ここ図書室だから静かにしないと。」

実は周りを気にしながらも必死に涼香をなだめた。

「あの俺たち急にお邪魔しちゃってすみません。」

そう言って頭を少し下げたのは朔也の隣に座る伏見玲、朔也の友人である。

「ううん!朔也はいらないけど、玲君は学年トップじゃん。だからいろいろ教えてるれると嬉しいかも……。」
「ごめんね、本当は静かに勉強したかった?」

不安そうに実は疑問を投げかけていた。

「いえ、たまには大勢で勉強をするのも悪くはないかと思いましたし、朔也に誘われたのですが……。」

朔也の方に視線を向けると、静かに寝息を立てて寝ていた。

「誘った本人寝てるし!」
「奈美さんも寝てますが……。」
「なっちゃんは寝てても大丈夫なの。」
「大丈夫とは?」

伏見は全くわからないというように首をかしげていた。

「なっちゃんは全然勉強しなくても成績がいいんだよ。だから多少寝てても大丈夫なの。」
「そうそう、いつも抜かせない人がいるって言ってたよ。」
「トップは譲りませんよ。」

少しからかいを込めて言ったつもりだったが真面目に切り返されてしまった。