コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 君の隣 【参照600突破感謝!オリキャラ募集中】 ( No.61 )
- 日時: 2014/07/09 21:38
- 名前: 音葉 (ID: IpkVD1bf)
「谷口、何の教科やってるんだ?」
「数学ですが……。」
「得意教科だ。俺が見てやる。ノート見してみ。」
得意げに口の端を上げ、涼香が制するも空しくノートは高木の手に渡り、ノートを見るなり高木の顔に険しさが増し眉尻までがピクピクと動いていた。
「途中からどうしてこうなる!?お前因数分解が出来ないとこの先の数学やってけねえぞ!?」
「苦手ですから。」
涼香の顔に苦笑いが表れていた。
「真剣に俺が教えてやる!まず公式!」
「大輝……ここ図書室だからヒートアップするなよ。少し落ち着くかなって思って頭に荷物置いたよ。バランス良いね。」
「お前!」
高木によるスパルタ勉強会は始まる前に荷物を取りに行った村田が戻り、熱くなっていた高木を収めつつ、頭に荷物をバランス良く乗っける高木を見てただ笑っていた。
村田から指摘をされ慌てて荷物を取り、改めて自分を落ち着かせるよう小さくため息をついた。
「窓側の2人は寝てるみたいだからマンツーマンで教えれるね。じゃ大輝は引き続き涼香ちゃんをよろしく。」
「言われなくても、こんなひどいやつはお前じゃ無理だ。」
「ひどいです!」
自分自身でもひどいと思っているが、悪気もなくさらっと言われすぐさまに反論をした。
「あ、高木。実ちゃんと席交換してくれない?横で教えれるからさ。」
「わかった。」
席を交換し、涼香と実、高木と村田が向き合うように座った。
「ごめんね、移動させちゃって、俺が移動すればよかった。」
「ううん、気にしてないよ。それに隣って嬉しいかも……」
村田と実の独特な空間が構築され、ピンク色のオーラが漂っているようであった。
「先輩……この2人の前で勉強するの少し引けます……」
「……俺はこんな村田見たことなくて正直戸惑ってる。」
前にいる2人にばれないようにひそひそと小さな声で話し合った。
と同時に心の中で
ーうちら、お邪魔になってる気がする
ー俺たち、邪魔になってる気がする
2人して同じことを思っていた。
そんな2人のことなど気にせず当の2人は黙々とテスト勉強を進めていた。