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Re: 君の隣 【参照700突破感謝!コメント大歓迎!】 ( No.64 )
日時: 2014/07/30 01:03
名前: 音葉 (ID: IpkVD1bf)


無事テストを乗り越え、誰1人赤点は出ずに夏休みを迎えた。

夏にはさまざまなイベント……夏祭り・花火・海・BBQ……
学校は無いから朝早くに起きなくてもいい、のんびり出来る。

そんな甘い考えは運動部には無かった。


毎日部活だ。

「今日は男女バスケ部で体育館半分ずつ使うよ!まず、最初は各自準備体操してグラウンド大回り5周男子も後から同じメニューで始めるらしいから抜かされんなよ!」

集められたと思ったら、部長は腰に手をあて高らかと告げた。

「鬼っ!」
「こんな暑い日に外とか!」
「そんなんだから彼氏出来ないんですよ!!」

あちらこちらからと文句の声が上がっていた。

「ほら早くいかないと回周増やすけど!?」

本日の気温は32℃
雲一つない清々しいくらいの晴天だ。
今朝のテレビでは熱中症になりやすいから水分と塩分の補給をしっかりするべきだと言っていた。

体育館内も暑く、しぶしぶ靴を履き替え外に出ると肌に突き刺すような暑さが襲ってきた。
部長が来るまで、陰でこっそり休んでいたが直ぐに部長は来て一斉に慌てて走り出した。

「ちょ、ちょっと待って!」
「涼香は自分のペースで走んな!ばてるよ!」
「そうそう、りょーちゃん。先に行って待ってるからね。」

ここでも運動神経の悪さを発揮し、2周目の時点でもうばてていた。

なんとか走り終え、膝に手を着き乱れた呼吸を整えながら木の下や周りを見ると涼香より早く走り終わった人が放心状態だった。

「お!涼香おつかれー体育館の中入ろう!」

奈美が大きく手を振っていた。どうしてあんなにも体力が残っているのか不思議だった。
膝から手を離し、歩こうとすると足が少しふらついた。
疲れているせいだと思い小走りで奈美の元へ向かい、体育館へと向かった。

体育館の入り口に差し掛かった瞬間大きく視界が揺れた。
なんとか意識を保とうとしたが、体が重く指の先にすら力は入らなかった。

「りょ……!」
「だれ……はや……」
「ど……、連れ……!」

朦朧とする意識の中、いろんな人の声がところどころ聞こえたがなんて言っているかはわからなかった。

そして意識を失った。