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02 フェアリーの世界

どすん。

……ふ、わ？

地面に強く叩きつけられたかと思ったが、どうやら今は宙に浮いている……らしい。

「あ、あれ！？痛くない！」
「そりゃそうよ。ループしてる間に、あなたたちの背中に羽根を付けたんだもの」

へえー…
これも魔法の一種だろうか。しかし、すごい早技……


「さ、ほら。早速お城に行くわよ！」
「お、お城っ！？」

あたしの推測が正しければお城っていうのはあのお姫様がいる大きな建物のことなんだが。
……何で一般市民のあたしがそんなところに？

「あら、言ってなかったかしら？女王様があなたたちに会いたいとおっしゃっていたのよ」

……なんか絶対裏あるよねぇ。
でもまあ、女王様の言いつけなら仕方ないなぁ…

でも、お城になんて滅多に行けないし損はないはず。

「決まりね？それじゃあ行くわよ！私について来て！」


と、思っていたのに。信じていたのに。


───あってはいけない“損”が、そこにはあった。