コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 真実の妖精王国【新章スタート!】 ( No.130 )
日時: 2014/03/03 21:19
名前: 夕衣 (ID: VI3Pf7.x)

02 容疑者は…?

[マータside]


「きゃああああぁっ!!」

突如美術館内に響き渡る悲鳴。
わたし、マータは急いで声のした方に向かった。

「応接間当たりかな…?」

そう思って応接間を覗いてみる。
1人の女の人が、何かに寄り添っていた。

「ど、どうしたん…」
「あんたね!彼を殺したのは!!」
「えっ!?」

殺した…?
わたしは不思議に思い、部屋の中に足を踏み入れた。

「っ!」

そこにいたのは、お腹から血を流して倒れている男の人だった。

声をあげそうになり、慌てて口を押さえる。

「な、何でわたしなんですか?」
「これを見なさい!」

彼女が指差したのは、男の人の手元。そこには…血で書かれた文字。いわゆる、ダイイングメッセージ…

問題は、その内容。
そこには、“マータ”と書かれていたのだ。
間違いなく、わたしの名前…

でもわたしは、殺してなんかいない。ずっと大広間で絵をみていたし、第一動機がない。

「…あれ?」

ふと見て、ダイイングメッセージの何かが不自然に思えた。

でも、その時は何かわからなかった。

「わっ、わたし警察呼んで来ます!」

反射的にそう言って、わたしはその場からはなれた。



ルルルル…ルルルル…ルルルル…

ガチャ。

『はい、こちらコーレリア警察署です』
「マータといいます。実は……」

わたしは警察の人に事情を伝え、携帯電話を閉じた。

───あれっ?

もしかして…あの子……
ルルちゃん!
どうして、こんなところに…?

気のせいかもしれないけど。

わたしは、疑問を残し、館内に戻った。



部屋に着くと、あの女の人がまだわたしを睨んでいた。
まだ、わたしが犯人だと思ってるみたい…
でも、わたしは、殺してない!

……こんな時にフェル君がいてくれたらなぁ…

とっても頼りになるのにな。


ガチャ。

その時、ドアが開いて警察が入ってきた。
その中には、わたしの知っているひとが…

「エ…エリオスさん!?」
「久しぶり、マータ」

彼はわたしを見てニコッとした。
彼とわたしとフェル君は幼なじみで、小さい頃からずっと一緒に遊んでいた仲だ。

兄弟のいなかったわたしにとって、2人は兄のような存在だったの。

そのエリオスさんは、今はセントレー警察署で勤務するスゴ腕刑事だって聞いたけど…

「ど、どうしてここに?勤務先はセントレーですよね!?」

彼はああ、そのことという顔をした。

「マータが事件に巻き込まれたってきいたから、飛び出さずにはいられなくて」

わたしはその言葉にほっこりしてしまった。大事にされてる実感があったから…

そういえばエリオスさん、昔っから事件の事しか頭になくて、わたしもフェル君もよく教えてもらってたな。

わたしの頭の中に、幼い頃のわたしたちがフラッシュバックされる。

『知ってる?犯罪を犯した人は、魔法を二種類使えるんだ。どうしてだかは…知らないけど』

これぐらい、かな。
今度もっと聞いてみよう。

「えー…被害者名、レン・アコスティ。職業、大工。死因は、腹部を鋭利な何かで刺された事による失血死ですね」

鋭利な、何か…

バタンッ!

その時、勢いよくドアが開いた。
その方を見ると、そこにはひとが2人ー男性と女性ひとりずつが入って来た。

「おい、レンが死んだって本当か!?」
「ブーケ、レン君は殺されたの!?」

レンさんの知り合いみたい。

「容疑者が…みんな揃ったようですね」

エリオスさんはそう言ってみんなの顔を見渡した。







あーあ。












今年は、最悪の誕生日になりそうね………





♪後書き♪

今回から後書き制度追加ー!(←遅いよ!そして中途半端!by絵梨)

あれ…?今なんか聞こえたけど…
空耳空耳!

てことで、前回の事件の矛盾点などあれば教えてください!

そして、今回の話。
マータ、まさかの誕生日に事件発生…
果たして…!?