コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 真実の妖精王国【親記事見てね】 ( No.161 )
- 日時: 2014/03/06 21:06
- 名前: 夕衣 (ID: VI3Pf7.x)
05 甘い心には
[ルルside]
うちらは今、フェルとマータのために水の花火…らしきものを作ってるの。
「打ち上げる文字…どうする?」
「『I love you』とか『Happy birthday』かな?」
提案したのは、うちの親友でもあるクララ。
彼女は滅多に怒らない。というか、怒ったところを見たことがない。
「オレは『I love you』がいいと思う」
そう言ったのは、レオン。彼は、無口なんだかツンデレなんだかよくわかんないけど、あんまり喋んない。そんなレオンが自ら発言するなんて、珍しいことなんだ。
「そうか?オレ的には『Happy birthday』が合ってると思うなー」
ヒューズが言った。
彼はとんでもないイタズラ好きて、常にリンゲルと一緒にいる。2人が何かしでかさないか見張ってるのが、うちの役目なの……
「想いを伝えるんだから、合ってるのは『I love you』だろ!」
「いや、誕生日なんだから『Happy birthday』だろ!?」
あー、もう埒があかない…
「じゃあさ、こうしたら?」
それを言うと、2人とも納得してくれた。
[リレークside]
「メロディ・バイオレットってどんなんだっけ?」
僕たちは、カティラから頼まれ、あの幻の花を探している。
「八分音符の形をした、紫色の花だよ」
「ないねぇ…」
そりゃそうだ。
そんな簡単に見つかったら誰も苦労しないよ…ティリナ、君の天然さは尋常じゃない。
「わっ、アリさんが…」
パププはどんな時にもペロペロキャンディーを手放そうとしない。前に無理やり実験してみたけど、泣かれた…乙女だなおい。
ん?この世界にアリがいるのかって?いるよ。ハチもハエもゴキブリもいるよ。
………ん、アリ?
「パププ、キャンディーいくつ持ってる?」
「うーん…150個くらい?」
乙女だなおい。(Part2)
「じゃあ、そのうちの10個分けてくれないか?」
「いいけど…どうするの?」
「メロディ・バイオレットは虫のいない環境で育つらしいんだ。だから、これで虫の有無を調べるんだよ。」
「へえ…」
パププは自分の大事な大事な食料であるキャンディーが犠牲になることに納得いかないらしいが(なんせ乙女だからな)、そんなのお構いなしだ。
「コウキ、場所覚えてるか?」
「もっちろん。僕は、各街の森を巡ってるんだから」
「それなら良かった。じゃ、行くか!」
コウキに連れられ、僕は一ヶ所目へと歩き出した。
もちろん、乙女とド天然を連れて。