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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 君と進む未来なら【圭太編 更新しました】 ( No.89 )
- 日時: 2013/12/08 12:07
- 名前: 瑞咲 ◆7xuwBG6R9k (ID: oMcZVhE7)
【圭太編 第二話】
「史人…さん…!?」
「九頭竜!てめぇ、なんでここに!」
史人さんはいつものように、謎めいた笑みを浮かべた。
「やぁ、沙依。そして月村圭太君」
「何でオレの名前を…ってか何しに来た!?」
史人さんは表情を変えず続ける。
「沙依が君の身に何があったのか知りたがっているようだから、
それを説明しに来たんだよ」
「そ、そんなのてめぇが知ることじゃねーだろ!」
「まあまあ、聞けば分かるよ」
宥めるように言うと、史人さんは私に向き直った。
「月村君はね…この霊から特殊能力をもらったんだ。
彼女はこの前死んだばかりの祈祷師で、魂にまで特殊能力が浸透してしまっていて、
それが捨てられず成仏できないでいた。」
史人さんの隣で浮いている霊がニコッと微笑んだ。
確かに、朝刊に載っていた被害者と顔が同じだ…!
「月村君は彼女を悪霊にさせないため、そして特殊能力を得たいが為に
それを引き受けたんだ」
「圭太、そうなの…?」
確認のために圭太を見ると、彼は目を見開いていた。
「ああ…あいつの言う通りだ。でも、何でそれを…?」
史人さんは続ける。
「でも、俺が今言ったことには、一部誤りがあるんだ」
「「え…?」」
圭太と声が重なる。
誤り?圭太は史人さんの言う通りだ、って認めたのに…?
「まず一つ目。この霊は俺が作った幻影さ」
史人さんがパチン指を鳴らすと、隣の霊は揺らいで消えた。
私たちが驚く間もなく、史人さんは衝撃の事実を告げた。
「二つ目。君が得たのは特殊能力ではなくて、俺の力…
つまり、九頭竜の力なんだ」
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