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Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2 ( No.42 )
日時: 2013/09/15 10:38
名前: ミム (ID: r1bonIQR)

11話


次の日、私はいつもより早く用意をするとリビングに向かった。


「おはよう…!」


何故か鼓動が高鳴る。

どうしてなんだろう…
私はもう誰も好きにならないって決めたのに———


「はよ。今日は早いな。」

「う、うんっ!」


会話はすぐ途切れてしまった。

はぁ。
他に何かしゃべること無いかな?
昨日のテレビとか、亮が好きそうな料理の事とか———
でも緊張して話せないよ…


「なぁ。」

「へ!?」

「ぷっ。」


私の反応に亮が笑う。
すると私も思わず笑ってしまった。


———ガタッ


いきなり亮は座っていたソファーから立つと私の髪の毛を手に絡ませた。


「お前の髪綺麗だな。」

「えっ…!?」

「って冗談だよ。て言うか俺もう行くわ。」


なんだ冗談だったのか…

何故かショックを受ける自分が居た。

でも何でまだこんな時間なのにもう行くんだろう?


「もう行くの?」

「あぁ」

「だけどまだこんな時間だよ?もうちょっと居てよ…」


あっ…

気がついたときにはもう遅かった。

これが私の本音…?


「お前…誘ってんの?」

「え、ち、違うよ!ってちょっ…———」


亮は私をソファーに押し倒すと唇を触れるか触れないかぐらいまで近づけた。

私の心臓はもうおかしくなりそうだ。


「俺を誘ったお前が悪い。」

「っ…………」


思わず目に力を入れた。
だけど唇には何も触れなかった。


「じゃあ、もう行くから。」

「………っ…」


———ガチャン


亮は家を出ていった。

私は近くにあった鏡を見ると手を唇に持って行った。


「亮…」


私の頭の中はもう亮の事でいっぱいだった。


11話 完