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- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/1、2回更新しました!】 ( No.59 )
- 日時: 2013/10/02 08:58
- 名前: ミム (ID: TW1Zh9zP)
亮の様子が可笑しい。
何かあったの…?
「やめてっ…!」
思わずそう言ってしまった。
だけど本心は違う。
でもこのまま触れ続けられると何かが壊れてしまうような気がした。
「ッ————!」
私は亮が目を見開くのを見逃さなかった。
「りょ…う…?」
———ギュ
いきなり抱きしめられると息も出来ないくらい強く抱きしめる。
「苦しいよ…」
震えてる…?
亮は小刻みに少し震えていた。
その事に気付いた私はそれ以上何も言わなかった。
———30分後
30分くらいたったのだろうか?
亮はそっと私を離すと話し始めた。
「俺……」
「ぅん…」
少し緊張感が漂う。
「お前が好きだ。」
えっ…
亮が私を?
「でも、もう今からは過去にする。」
「何を過去にするの…?」
分かっていながらも聞いてしまう。
「お前を好きな事。」
「ど、して…?」
「兄妹だから」
うん、知ってる。
私達が兄妹だって言う事は知ってた。
だから亮と私が結ばれない事くらいも…
———ポタッ
涙が目から零れる。
「泣かせてごめん。だけどこれだけは最後に伝えておきたかった。」
「さい、ご…」
最後ってどういう事…?
「俺、留学する事にしたんだ。」
「そうなんだ…」
何でっ…
亮と離れ離れなんて嫌だよっ…
「だからもうお前とも会わない。」
「っ……」
「千歳、ありがとう。」
その言葉にどういう意味が込められていたのかは分からない。
でも私も伝えたい。
貴方に「好き」と言う言葉を———
亮は立ち去ろうとすると私は止めた。
「まっ、て…!」
亮は私の方を向かずにピタッと止まった。
「私もっ……私も好き…」
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