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Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/5更新】 ( No.64 )
日時: 2013/10/05 18:22
名前: ミム (ID: TW1Zh9zP)

観覧車乗り場に着くと亮は「コレに乗ろう」と言い、私を透明なガラスで出来た観覧車に載せた。


「すごーい!全部見える!」


透明な観覧車は全てが見えた。
私達が座っている景色も何から何まで———

でもこういうの亮好きなんだなぁー

だけどさっきから亮はずっと俯いている。


「ねぇ、下に何かあるの?」

「う…せ…ぇ」

「え?ねぇ亮。」

「うるせぇ」

「へっ?」


急に「うるせぇ」と言われ私はしょんぼりした。

何か嫌な事でもした?
もしかして私が「亮、亮」ばかり言ってるから嫌気がさしてきたのかな…


「ごめんね…」

「あぁ!?」

「ふぁ…!?」


め、めっちゃめちゃ怒ってるよぉ…
もう泣きそう。

私は目に力を入れグッと堪えると口を閉じた。

それにしても一体如何したんだろう…
亮の方をもう一回見てみると亮は少し震えていた(?)。

まさか———


「怖いの…?」

「あ、あぁ!?そ、そんな訳ねぇだろ…」


図星だ。
て言うか最後もう声消えかけてたよね?


「ぷっ」


その姿に思わず吹き出てしまう。

亮にも怖いものあったんだぁ。

何故かその発見がとても嬉しくて私は口元が緩んでしまった。


———ガタッ


えっ?

私はいきなり抱きしめられると耳元で囁かれた。


「俺を笑った罰。」

「///」


そんなこんなで初デートの遊園地は終わった。


———ズキッ


『この観覧車に乗ろう!見て全部ガラスで出来てるよ!』

『え…何でコレ?』

『だって全部景色が見えるんだよ?まるで浮いてるみたいじゃん』

『でも俺…』

『ほらっ、行こっ!』


そこには2人で笑い合っている少女と少年がいた。
おそらく小学5年生くらいだろう。

でも何で……ってあの子私だ…!
それにあの綺麗な顔立ちをした男の子は亮…?
私達昔から知ってるの……?


「———おいっ!おいっ!」

「りょ、亮!?」

「お前、さっきからずっと呼んでんだけど気付かないから…」

「あっ…ごめん。」

「たくっ、じゃあ———」


———チュ


亮は軽く私のおでこにキスをした。


「これでお相子でいいだろ?」

「う、うん///」


それにしてもさっきのあれは何だったんだろう?
聞いてみようかな…?


「亮、あのねっ…!」

「ん?」

「…って、やっぱりいいや。」

「?」


だけどなぜか聞いてはいけない様な気がして私は聞かなかった。

また今度でいい…
うん、そうだよ。
今度で…
だけど聞けるかな…?
そうだ!
一回鈴に相談してみよう。
鈴ならきっと言い答えを出してくれるかもしれない。

そう思い私は何事も無かったかのように自転車の後ろに跨った。


16話 完