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- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/9更新】 ( No.70 )
- 日時: 2013/10/10 14:21
- 名前: ミム (ID: TW1Zh9zP)
———2年後
明日も千歳に会えるんだよな…
俺は明日千歳と遊ぶ約束の事で頭がいっぱいだった。
次の日、いつも通りに俺たちは遊んでいると喧嘩をしてしまった。
「亮の馬鹿!!」
「あー俺はどうせ馬鹿ですよー!」
原因は些細な事だった。
「もう私帰る!」
「そうしろっ!」
むきになった俺は千歳に謝る事も出来ない。
本当は謝りたかった。
俺達は喧嘩をしながら2人別れるとそれぞれ家に帰った。
たくっ…
千歳の奴なんだよ。
原因は今考えればどちらも悪かった。
だけどあの時俺が少し大人になって謝って置けば———
———プルルルルル
電話が部屋に鳴り響く。
それを聞いた俺はめんどくさいと思い取りにはいかなかった。
はぁ…
うるさいなぁ。
電話はやっと鳴り終えると留守電に変わった。
それは親父からの声だった。
『亮!亮、いるか!?今千歳が交通事故に遭って———』
え……
交通事故…?
そんな馬鹿な…
急いで電話を取り直した。
「親父どういう事だよ!?」
『だから千歳が交通事故に遭ったんだ!』
「いつだよ!?」
『ついさっきだ』
ついさっき———
それって俺と別れた後っていう事…?
『とにかく病院に来てくれ!』
「分かった。場所は?」
『場所は—————』
親父は場所を教えてくれると俺は急いでそこに向かった。
千歳と一緒に乗った思い出の自転車で———
病院に着くと千歳はベットに横たわっていた。
頭には包帯をしていて点滴と呼吸器マスクをつけている。
「千歳…?」
言葉を失う。
「千歳…生きてるよな…?」
千歳は当たり前ながら何も言わない。
「千歳!俺が悪かった。だから冗談は止めて戻ってきてくれよ…!!頼むから…頼むから…」
千歳の体を握ってもピクリともしない。
もしかしたら本当に死んでしまうのかもしれない…
———ガラガラガラ
ドアが開くとそこには医者と親父がいた。
「先生、千歳はどうなるんですか!?」
俺は先生にしがみ付く。
それと同時に先生は俺を優しく離すと真剣な目で言った。
「千歳さんは今そこまで深刻な状態ではありません。後一週間くらいで意識は戻るでしょう。」
「よ…良かった…」
「が、しかし、記憶障害になる事を思っていてください。」
「記憶障害…?」
「はい。何処までの記憶を忘れるかは分かりませんが記憶障害が出てくる事は今のとこ半分以上の確率です。」
半分以上…
でも俺の事は覚えてくれてるかもしれない。
なぁ、そうだよな千歳?
———約1週間後
今日、千歳は意識を取り戻した。
それを聞いた俺は学校を早退し急いで病院に向かった。
やっと千歳に会える…
だけど親父暗かった気が…
病院に着き千歳の入院している個室の目の前に着くと一旦呼吸を整えた。
———ガラガラ
ゆっくりドアを開ける。
するとそこにはベットに座りながらも友達と話している千歳がいた。
その顔は元気そうで何よりだった。
「千歳…」
俺は静かに千歳の名前を呼ぶ。
ずっと会いたかった。
またその声で亮と呼んで欲しくて———
「あの…申し訳ないんですが…誰ですか…?」
———ドクン
まさか覚えてない…?
でも友達とは普通に話してる。
それに母親とだって…
「千歳、俺だよ!!亮!亮だよ!」
「亮…?………」
部屋の中に沈黙が流れる。
次の瞬間母親は俺を病室から連れ出した。