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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/10、2回更新】 ( No.72 )
- 日時: 2013/10/11 09:35
- 名前: ミム (ID: SR0aabee)
20話 (※千歳視点に戻ります)
「り、ん…」
何で鈴がここに居るの……?
今一番会いたくなかったのに…
私は思わず逃げ立ち去ろうとしてしまった。
「千歳…!!待って!」
「離してっ!!」
だけどすばやく私の腕を掴み取る。
さすが鈴だね…
そう言えば鈴は昔から走るの早かったもんね。
身長が低い事を物凄く気にしていたけど誰よりも走るのは早かったよね…
まるで心の中に鈴がいるかのように私は話し続けた。
「千歳……?」
「っ………」
鈴は今にも泣き出しそうな顔で私の顔を心配そうに見ている。
あぁ…何で信じれなかったんだろう。
こんなにも私の事を思ってくれている大切な友達なのに…
「ごめんね、鈴…」
———ポタッ
私の目から沢山の涙が溢れる。
「千歳…私もごめんね。私全部話すから…もう隠して生きていくのは嫌なの。」
「うん…」
そう言って私達はを公園に行った。
それはさっき亮と鈴がいた公園で———
「さっきの見てたんだね…」
「えっ…!?き、気付いてたの…?」
鈴は静かにコクリと頷いた。
「でもあの時は感情が抑えきれなくて…千歳の大切な人なのに叩いてごめんね…」
私は首を振った。
それを見た鈴は目を丸くした。
「どうして、首を振るの…?」
だって、きっとそうだから———
「鈴が何もないのに人を叩くわけないでしょ?」
鈴が簡単に人を叩くような人だと思えないから…
「ち…とせ……っ…っっ……」
鈴……
鈴は泣いていた。
声を上げながら泣いていた。
それを見た私も自然と涙が頬を伝った。
まさかこんなにも鈴が追い詰められていたなんて…
鈴は泣き止むとすべてを私に語ってくれた。(19話参照)
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