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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2 ( No.83 )
- 日時: 2013/10/16 23:47
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
もう大分歩いたのだろうか?
そこは暗くて居るだけで不安になるような場所だった。
どうしてこんな所に…
不安を抱えながらも私は亮にひたすら手を引かれ着いて行った。
すると亮は突然「目を瞑って」と言った。
何で目なんか瞑るんだろう?
———3分経過
「もう開けていいよ。」
「わぁぁぁぁぁ…」
自然と口から歓声が零れる。
なんと私が居た所は教会だったのだ。
それもただの教会じゃない。
清潔感があって、まるでお城みたいだった。
でも何でこんな所に?
「ここって……」
「千歳。」
亮はいきなり自分のポケットから何かを取り出すと私に差し出した。
「え————」
結婚指輪…だよね?
「り、亮…?コレ私に…なの…?」
「うん。て言うかお前以外に誰に渡すんだよ?」
「そうだよね…?」
最後の言葉に何故か「?」を付けてしまった私の頭の中は真っ白だった。
「千歳?」
———ポタッ
私の頬に一粒の涙が伝う。
嬉しい…
私は小さな箱の中にキラキラと輝くダイヤモンドを静かに取りだし指にはめた。
「綺麗…」
「ぷっ」
「え?」
「普通こういうのは男が女の指にはめんだよ。」
「あっ!そうだった!」
もう一度指輪を箱の中に直すと、次は亮が箱の中から指輪を取り出した。
そしてゆっくりと丁寧に私の薬指にはめる。
「俺と結婚してください。」
「…………」
結婚…?
嬉しいよ。
嬉しいけど私達は兄妹だよ?
どうやって結婚するの?
亮は私の異変に気付いたのか、見つめ合っていた目を逸らした。
「分かってる。」
「……?」
「だけど俺は千歳を愛してるんだ。俺は小さい頃からずっと千歳だけを見てきた。だから一緒に着いて来て欲しい。」
亮……
———チュ
「………!?」
私は背伸びをして亮の頬にキスをした。
「私もだよ。亮…」
そしてもう一度見つめ合う。
その瞬間私達の唇は自然と重なっていた。
22話 完
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