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Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/17更新】 ( No.86 )
日時: 2013/10/17 15:43
名前: ミム (ID: MbtYH2rf)

23話


婚約してから3日が立った。
勿論親には言ってない。

お母さん言ったらどんな顔するんだろう…
きっと泣いちゃいそうな気がする…

今亮とは2人暮らしをしている。
実はそれも言っていない。

私ホント親不孝者だね…
だけど亮だけは譲れないの。
本当にごめんなさい。


「千歳、俺行ってくる。」

「あっ、待って!私も行くから!」


そうして私達は小さなアパートを出た。


「ねぇ、今日は夜ご飯何が良い?」

「んーとーじゃあオムライスで。」

「了解っ!今日何時くらいに帰ってくるの?」

「今日は会議があるんだ。だから多分8時くらい…ってお前食っといていいからな。俺を待たなくていいんだから。この間も「はいはい。でも私が勝手に待ってるんだからいいでしょう?」

「まぁ…うん…」

「あ、じゃあここでね!バイバイ。」

「ああ」


亮と私はそれぞれ行き先へ向かう。

ちなみに亮は調理学校の先生になり、私は大学と言うわけで…
これからどうしよう…
それに大学だって特に仲の良い友達がいない。

大学に着くと何故か学校が賑やかだった。

何があったんだろう?

暇だった私は賑やかな方に行ってみた。
そこに居たのは私と同い年くらいの男の人がいた。
その人はいかにも今時男子と言う感じでオシャレをしていた。

それにしてもかっこいいなぁ。
だけど亮には叶わないもんねっ。


「翔、かっこいい!!」

「こっち向いて〜!」


そして女子達は相変わらず叫んでいる。

でも何で叫んでるんだろう?
あの人見たことないし…
うーん、まぁいっか…!


———昼


食堂に行くとそこは人でいっぱいだった。
そしてまた翔とやら人物を女子達は囲んでいる。

んぅ…うるさいなぁ。

私は庭に出ると深呼吸をした。


「ふぅ〜やっと落ち着いたぁ。て言うかあの翔って人誰なんだろう?」

「知らないの?俺のこと。」

「へ!?」


急に後ろから聞こえた声に吃驚して振り向くと、そこにはさっき女子に囲まれていた翔とやら人物がいた。


「な、何でここに!?さっきあそこに居たのに…」

「あ〜まぁそうだねぇ。だけど疲れたからさ。」

「そうですよね…」

「え?」

「ただでさえ私でもしんどかったのに、あの中に囲まれている貴方はもっとしんどいんだろうなぁって…でも何であんなに騒がれてるんですか?」

「君、ホントに俺のこと知らないの?」

「え、はい。」


知らないも何も会ったことも無いのに知らないに決まってる。
だけどどうして何回もそう聞くんだろう?


「あのっ「翔〜〜〜〜!」


そこには学校一美人な伊集院桜子がいた。

それにしても本当に綺麗な人だなぁ。
スタイルも抜群だし…

伊集院さんは翔さんの腕に絡みつくと上目遣いで翔さんに言った。


「翔会いたかったぁ♪…ってその子誰?」


急に伊集院さんの表情が変わる。


「っ……」


私を見るその目はまるで鬼と言わんばかりに恐ろしかった。


「あの、私は「知らない。なんかさっきここに来たら声掛けてきてさ…」

「………は?」


こういう事を言うのだろう。
「開いた口が塞がらない」とは。
その時初めて思い知らされた。