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- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/17更新】 ( No.87 )
- 日時: 2013/10/17 21:02
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
声掛けてきたのはそっちなのに…
私は怒りと言うより悲しくなってきた。
久しぶりにここの学校で人と話したのにまさかこんなことを言われるなんて…
伊集院さんは私の頬をパチンと叩いた。
「………!?」
「翔に近づかないで!これ以上近づいたら貴方を退学にまで陥れるから。」
「え…そんなっ…!私、本当は「はいはい。じゃあ行こうか、桜子。」
「そうねっ、翔。」
ひ、酷過ぎる…
すると急に怒りが込み上がってきた。
「あの!」
「何?まだ用があるの?」
「私、本当にその男には興味の欠片も何もありませんから!それと伊集院さんにその男はもったいないですよ。伊集院さんなら美人だしもっと素敵な人がいるはずです。」
「あ、あんた何様のつもり!?」
「まぁまぁ。もう行くぞ。」
「え、ええ。」
そう言って2人は私に背を向けて歩きだした。
だけど一瞬翔さんがこっちに振り向く。
その瞬間私は———
「ベーーっだっ!」
アッカンベーをした。
これでどうだ!
少し清々しい気持ちになったのは同然。
しかし彼の口角が上がったのは気のせいだろうか?
———放課後
学校中にチャイムが鳴り響く。
時計を見るともう6時だった。
「終わったぁー」
椅子から立ち上がると精一杯伸びをした。
それにしても今日は本当に尽いてなかった。
どうしてあんな事に巻き込まれてしまったんだろう。
うーん…ってもう忘れよう!
家に帰るとやはり亮はまだ帰っていなかった。
久しぶりにデザートでも買って一緒に食べようかな?
そう思った私はもう一度外に出た。
向かった先はお気に入りのケーキ屋「ベリー」だった。
「うん〜いい匂い!」
ケーキの匂いは外まで香っていた。
お店の中に入るとそこには———
「げげっ…!」
なんと翔さんがいた。
またしても女子に囲まれている。
何でこんな所でも会うんだろう…
私は顔も見るのが嫌になり店を出ようとした。
が、その時———
「お〜い!」
翔さんが何故か私の方に手を振っている。
それも満面の笑みで。
わ、私…!?
私は自分を自分で指差すと、翔さんはコクコクと頷いた。
「ふんっ」
だけど私は無視をした。
そして本日2回目のアッカンベーもした。
それを見た翔さんは吃驚したような顔をした。
これでどうだ!
結局その日はスーパーのケーキになっちゃったけど亮は美味しそうに食べてくれた。
良かった、良かった。
そんな油断する私にあいつが仕返しをするとも知らず…
23話 完