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- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/17、3回更新。新キャラ登場】 ( No.89 )
- 日時: 2013/10/18 23:51
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
いつも通りお昼になると私は食堂に向かった。
———トントン
急に後ろから肩を叩かれた。
後ろを振り向いてみるとそこには翔さんがいた。
「よっ!」
「は、はい…?」
返事の返し方が分からなくなり困った返し方になってしまう。
それにしても何でさっきからニコニコしてるんだろう?
翔さんは異常にニコニコしていた。
昨日のことを知っている私には、もはやそれを不気味と捉えるほどだった。
「あの…何ですか?」
「あぁそうだった!俺もう一度謝りたくってさ。ホント朝はマジでごめんねー」
な、何だろう…
この軽い謝り方は…
そう思いながらも私は「いいですよ。」と言った。
そう言えば聞きたいことがあったんだったっ…!
「失礼なんですけど翔さんってどうしてあんなに騒がれているんですか?確かにかっこいいし騒がれる理由は分かりますけど、あんなに騒がれるのはさすがに可笑しいと…」
翔さんの顔をそっと見てみるとそこにはニコニコな顔の翔さんはもういなかった。
そしてなぜだか今は物凄く真剣な顔をしている。
「へ、変な質問すみません…!!」
言った後に後悔した私は去ろうとした。
その時———
———パシッ
私の腕を翔さんが容赦なく掴んだ。
うぅ…なんかめちゃめちゃ怒ってるよぉ。
それにもしこんな所伊集院さんに見られたら、私本当に退学になっちゃう…
「ちょっと「ねぇ…」
急に翔さんの声が低くなる。
そして食堂にいる皆の注目を集めた。
だけど声は聞こえていないだろう。
「それって計算でやってるの?」
「へ?」
翔さんは私の顔をマジマジ見ると目を逸らした。
「その顔じゃ計算も何もしてないようだね。」
「はい?」
ちなみに私はと言うとさっきから上の空だ。
「あのね、俺一応今一番人気があるアイドルなんだけど。」
「アイドル!?」
「そう。」
「そうだったんですかっ…!」
私はこれ以上人の視線に耐えることができなくなりそこから逃げることにした。
それにしてもアイドルだったなんて…
そんな心境を抱えながら午後の授業を受けた。
24話 完