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Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜2【10/18、2回更新。新キャラ登場】 ( No.91 )
日時: 2013/10/19 15:41
名前: ミム (ID: MbtYH2rf)

翔さんのクラスなのか着いた先は私の隣の教室だった。


「ここは…?」

「俺のクラス。」


教室の表に飾ってあるクラス板をこっそり見てみると「2−B」と書いてあった。


「隣だったんですね。」

「そうだけど、気付かなかった?」

「はい…」


空気が気まずくなる。

全く気付かなかった…
だからよく翔さんとは会ってたのかぁ。
なるほど謎が解けた。


「あのさ」

「はい。」

「その敬語止めてくんない?」

「えっ?」

「俺達一応同じ年なんだし。」

「そ、そうです…そうだね!」

「ぷっ」


翔さんが私を見て噴き出す。


「?」


私は思わず首を傾げた。

何で笑ってるんだろう?


「お前って誰にでもそうなの?」

「ぇ?」

「だーかーらー、誰にでも同い年なのに敬語を使ったりしてんの?それに隙隙じゃん。」

「『隙隙』?」

「隙がありすぎって言う事。」

「んー、そうかなぁ?」


結構私警戒してる方なんだけど…


「私案外、気張ってるよ。」

「マジ?」

「うん。」

「それでも?」

「う、うん…」


翔さんってたまに物凄くサラッと傷つくこと言うよね…

私は少しガックシしてると突然髪の毛に触れられた。


「何…!?」


思いっきり動揺してしまう。


「髪サラサラだね」


あっ…そう言えば過去にもそんなこと言われたっけ…?
確か亮に…


「フフッ」


思わず笑みがこぼれてしまう。

あの時は亮とこんな事になっているとは思わなかった。
私本当に幸せだなぁー…


———ガタッ


「!?」


いきなり机の上に体を倒された。


「な…に…」


頭の中が真っ白になる。


「マジ可愛すぎ…」


その瞬間唇に生温い感触が触れた。


「やっ……!」


やだ…!
まさか翔さんがこんな人だったなんて…


「っ……、どうしたの?」

「どうしたも何も、どうしてこんな事するの!?」


翔さんはその言葉を聞き終えた後顔をケロッとさせた。


「だって千歳ちゃん俺の事好きなんでしょ?」

「はぁ?」


私は思わず目をパチパチさせた。


「私は「さっき髪の毛触られた時笑ってたし…」

「あれは、あれは…その…何でもない…」

「もしかして彼氏いるの?」


ギクッ…!
どうして分かったんだろう…

私は頷いた。


「………なぁんだぁ〜そうなら言ってくれればいいのにー。そしたら俺もこんなことしないしさっ。って言うか千歳ちゃんを本気で相手すると思う?」

「………」


言葉を失う。

なんて残酷な人なんだろう…
ちょっと好きになり掛けてたのに…


「貴方には幻滅しました。もう私に近づかないでください。後…伊集院さんの事よろしくお願いします。今日はありがとうございました。」


その言葉を最後に私は物に頼りながら学校を出た。

まだ少し震えてる…
これは伊集院さんのせい?
それとも翔さ———


「千歳!」


この声は…!?


「亮…?」

「大丈夫か!?」

「う、うん…」


———ギュ


「よかった…」


亮に抱きしめられる。

亮の抱きしめ方は不思議と安心する。
まるで大切な宝物を抱きしめるかのように抱きしめてくれるから。


「亮…」

「ん?」

「大好き。」

「っ……///」


やっぱり亮は私にとって一番大切な存在だと分かった。


「何だよ、あいつ…」


翔さんが窓から見てた事も呟いた事も知らず…


25話 完