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———ホテル部屋


「離してっ…！！」


必死にもがいても抵抗をしても離してくれる気配がない。

このままじゃ私本当に…


———ドサッ


「ひゃっ…」


ベットの上に強く押し倒されると私のお腹の上に乗り込んだ。


「じゃあ今から始めるか！」

「おう！俺ももう我慢できねぇよ。」


私、本当に独りだ…

男の人は自分の唇を私の唇に無理やり触れさせた。
私の体が震える。


「ん…！」


気持ち悪い…！

その瞬間相手の唇を強く噛むと私はベットから降りた。


「いってー！おいお前、捕まえるぞ。」

「了解！」


部屋の中で必死に逃げ回る。
私がいる部屋は普通より少し大きかった。
そのお陰で広く逃げ回る事が出来た。

あっ、あそこにドアが…！

私はそのドアに目掛けて勢いよく走る。
しかし———


「ざんねーん！俺達の勝ち。」

「さぁお遊びもこれくらいにして大人しくしてもらおうかな？」

「っ……警察呼びますよ…！」


声が震える。


「どうやって？」

「そ、それは…」

「君、携帯も何も持ってないのに通報できるわけないでしょ？」

「………」


言い返す言葉が無い。

どうして今日に限って携帯を忘れるんだろう。
もう終わりだ…

２人係で私の体を押さえつけると迫ってきた。
その時———


———バンッ


部屋のドアが勢いよく開く。
そして次々と黒いスーツを着た人達が入ってきた。

な、何…？


「手を上げろ！」


銃を男の人(２人組)に向ける。


「「ひぃ〜！」」


男の人は素直に手を上げるとそのまま連行された。

良かった…

涙がポロポロと溢れる。

その瞬間私は意識を失った。
まるでこの出来事を忘れるかのように…


27話　完