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Re: ヒーリングKISS(仮……かもしれない←) ( No.22 )
日時: 2013/07/27 08:33
名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: EOxiYAsu)

結局更新してるぴんうさです。
め、メインは現在書いている最中でございますので!サボってませんよ!!←
始まりと終わりは想像できてるんですけど、中間地点がネタ尽きそうで怖いです(´・ω・`)←
あ、それと、>>0の登場人物紹介のところがちょくちょく変わってたりします。特にミリナがw
辻褄が合わなくなると変えたりしていますので、作者の我儘な都合ですがご了承くださいませ。

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(……どうしよう……)

不安の色を浮かべる少女の前には、ナイフを弄ぶ3人の男達がいた。

(あの時いきなりナイフを突きつけられて、抵抗も出来ないでついてきちゃったけど……。こいつら、相当のやり手だわ)

悔しそうに顔を歪める少女。
それを見て、3人の中のリーダーらしき人物が笑いながら他の二人に指示を出した。

「お前ら二人は、『黒蝶』が動けなくなる程度まで痛めつけてやれ。止めは俺がさす」
「「了解」」

ナイフから細長い剣に装備を変える二人。
次の瞬間、少女に斬りかかってきた。

「……ッッ!」

自分も持っている短剣でなんとか対応するものの、そんなもので二人を同時に相手出来るわけがない。
一人から守っても、もう一人に斬られる。
少女のHPは、少しずつだが確実に減っていっていた。



……腕、足、腹。
かすり傷ではあるものの、ダメージは少なくない。

斬られるたびに苦痛に顔を歪める少女を見て、アレンはそこにいるのが辛くなってきた。

(……俺には関係のないことだ)

あまり長居すると、隠した自分の感情がどんどん強くなってしまう。
無理矢理目を背けてその場から離れようとしたその時。

「うあッッ!!!」

左側から少女が吹っ飛び、すぐ目の前の右側の壁に勢いよく叩きつけられた。

「!!」

急いで身を隠すアレン。

「……っ……」

よろよろと、再び短剣を構えて立ち上がる少女。
もう限界が近いようだ。

「よし。あとは俺がやろう」

リーダーのような男の声が少女に近づく。

ところが、その男が持っているのはナイフだけ。
それで十分だと男は判断したのだろう。

「……っ……なめられたものね……」

荒く息をしながら相手を睨む少女。そして勢いよく飛びかかった。

「はああああああああああッッッ!!!!!」

カキーン

(……え……?)

少女の手に、短剣はなかった。

「さて、どうする『黒蝶』?武器もなくなった。HPももうすぐ尽きる。魔法でも使うのか?」

少女が横を向くと、自分が今さっきまで持っていた短剣が地面に突き刺さっていた。

(この男、私の剣を蹴り飛ばした……!?)

絶望的な状況に立たされた少女。


選択できるのは、”死”だけだった。



(……このままじゃアイツは確実に死ぬ)

もう立っているのもやっとだろう。
彼女の頼みの綱だった短剣も、今、アレンの前の地面に突き刺さっている。

(……どうする)

ナイフを振り上げる男。目を瞑る少女。

(……どうする!?)

すると、アレンの前に、あの日の出来事がちらついて見えた。
藍色の髪の少女と、今目の前にいる少女は


とてもよく、似ていた。


「……ッ!!!!」

バッ、とその場を飛び出す。振り下ろされるナイフ。

(……間に合え)

他の二人がアレンに気づく。

(もっと、もっと早く!)

あの日の過ちを二度と繰り返さぬように。
あの時届かなかった腕を、もう一度、あらん限り伸ばす。

(間に合えええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!)

ズンッ

ナイフの音が、重々しく響き渡った。

うっすらと目を開けた少女が見たのは、驚いた顔の男達。
そして、腕にナイフを突き刺されたあの少年だった。