コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ヒーリングKISS(仮……かもしれない←) ( No.25 )
- 日時: 2013/07/27 20:23
- 名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: EOxiYAsu)
先ほどpcの誤作動で書いていた記事が消滅いたしました。
本当に死ぬかと思いました。目の前真っ暗になりました。
なので1からの書き直しです(゜´Д`゜)
が、頑張ります……(;・∀・)
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「あ……んた、何やって……」
少女の震える声には答えず、ゆっくりナイフが刺さった左腕をおろす少年。
「……お、おい、コイツ、HPが減ってないぞ!」
「……え?」
騒ぎ出す男達の声を聞いて少年のHPを確認する少女。
「だ、ダメージ……ゼロ……!?」
(……まさか、この人……!)
「ちょっと下がってろ」
低い冷たい声にハッとする。背筋が凍ってしまいそうな声音だ。
「……分……かった」
そろそろと端の方に逃げる少女。
少年はそれを確認すると、左腕に刺さっていたナイフを抜いて近くの壁に投げた。勢いよく壁に突き刺さるナイフ。
ダァーンッという音にビクッとする男達。恐怖の色が顔に浮かんでいる。
ちなみに、リーダーらしき男は、とっくに 後ろの方に逃げていた。
少年の言動一つ一つに黒い殺気のようなものがこもっているように少女には見えた。
だから男達もこんなに怯えているのだろう。
ゆっくりと静かに剣を引き抜く少年。
それを見て、男達も慌てて剣を抜くが、上手く剣を構えられない。
——怖いのだ。目の前にいる真っ黒な目を持った少年が。
しばらく無言で睨み合う。……そして。
「行くぞ」
少年が地面を強く蹴った。
まず一番手前にいた下っ端のような男を斬る少年。
その次にもう一方の方を、剣を一度受け止めてから斬る。敵がどんなに怖がっていても構わず少年は斬った。
目をぎらつかせながらヒトを斬る少年は、正に"鬼"の様だった。
最後はリーダーらしき男だった。
男が勢いに身を任せて少年に突っ込む。しかし、少年はそれを軽く避けると素早く後ろに回り込んだ。
(早い……!)
少女がそう思った刹那。
漆黒の刃が男の身体を両断する。
男は結晶化して消滅した。
散っていくカケラが少年を際立たせる。
「……綺麗……」
思わず感嘆の声が口から漏れる少女。
それに気付いて振り向く少年。
「……無事か?」
フッ、と少年から殺気が消えた。
それを聞いて、少女の胸の奥から何かがこみ上がってくる。
戦いの間、ずっと抑えていた感情。
気付いたときには、少女は少年に抱きついてボロボロ涙を流していた。
「……うっ……うああああああああああああんッッッ!!!!!……怖かった……。ヒック、ホントの本音は、すごく怖かった……っ。死にたくないって思った。ヒック、生きたいって思った。……君が来てくれなかったらっ、私はどうなっていたか……!」
少年は一瞬驚いたような顔をしたが、少女が泣き止むまでずっと胸を貸していた。
少女には、少年のそういう優しさが今はありがたかった。