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Re: ヒーリングKISS(仮……かもしれない←) ( No.33 )
日時: 2013/07/29 09:40
名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: m3TMUfpp)

更新早えなwと思った方はそのはず、コピペですから(=‾▽‾=)ドヤ←
そういえば全然ロイケダの方更新してない……(;・∀・)
キャラ達にぼこられる((((;゜Д゜))))

……えー、これは2年前のアレンたちの話です。まだミリナが生きていた頃の。
ノロケが存在します。ご了承ください。

叶わぬ約束、といったところですかね(´・ω・`)
それではどうぞ♪

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【参照100突破記念「シルバーリング〜16歳の約束〜」】


"6時に、いつもの場所で"

一文字一文字を丁寧に携帯で打ち込む少年。

「……よし」

たった1文の短いメールを何度も何度も読み返し、震える指で送信ボタンを押す。

"メールを送信しました"

その文字が画面に映ると、少年は ホッと息をついた。

少年の名はアレン・スエード、16歳。
黒い髪に黒い目の美形な女顔。

腰掛けていた白いベッドから立ち上がり、小さな黒い箱を手に取る少年。
少年は中身をもう一度確認すると、静かに箱を閉じた。

時刻は5時27分。

少年は時計をちらりと見てそれを確認すると、箱だけを持って"いつもの場所"へと向かった。



海の近くにある小さな公園。その中でも一番綺麗に海が見えるベンチ。
そこに、藍色の目、藍色の髪を持った少女が座っていた。

「……ミリナ!」

息を切らしてその少女のもとへと駆け寄ってきたのは、先ほどの少年……アレンだった。

「メール送ったあと、すぐ来たのに……。お前はどうしていつも俺より先にいるんだ?」
「……そりゃあ、好きな人待たせたくないし?」

意地悪そうに笑う少女。

彼女の名前はミリナ・モール。アレンと同じく16歳。
先程も言ったように、藍色の目、藍色の髪で、しかも美少女である。

「……今日だけはお前より早く着いてたかったんだけどな……」

ボソッと呟いて、ミリナの隣に座るアレン。

なんだか少し気まずくて、沈黙が続く二人。
先に口を開いたのはミリナの方だった。

「……で、何か話があるんでしょ?アレンから改まってメール送ってくれるなんて珍しいし」

下から覗き込むようにアレンの顔を見るミリナ。
それを見て、少し顔を赤くして顔をそらすアレン。

「ま、まぁ、そうなんだが……」

何度も確認した角ばった感覚。ポケットの中に入っている四角い箱をそっと取り出す。

「……これ……」
「……ん?何これ?」
「開けてみて」
「……う、うん、分かった……。……って、これ……!?」

少女が目にしたのは、銀色に輝くリングだった。

「……え?え?あ、アレン、これって……」
「……指輪だよ」

照れてそらした視線を再びミリナに合わせるアレン。

「……今は16歳だから無理だけど……」

真剣な黒い瞳がミリナをとらえる。

「2年後、18歳になったら……」

目を大きく見開くミリナ。まるで、次の言葉がわかっているかのように。

「……結婚しよう、ミリナ」
「…………ッッ……!!」

思わず口を覆って叫びそうになるのを抑えるミリナ。
しかし、瞳から流れていく涙だけは、抑えることができなかった。

「…………は………い……」

やっとそれだけ言うと、微笑むミリナ。
そして指輪を手に取ると、ぎこちない動きで左手の薬指にはめる。

「まだ高いものは買えなくて、何の飾りもないシンプルな指輪だけど……本当に結婚したときは もっと立派なのを買うから」
「……ううん、これでいい」

愛おしそうに指輪を眺めるミリナ。

「これは多分、アレンの気持ちが沢山こもった 何よりも大事な指輪だから」
「……ミリナ……」

互いに見つめ合い、自然に重なる唇。
甘くて少し大人のキス。
そんな二人を、海に沈みかけた夕日が照らし出していた。



そして、そのちょうど1週間後のことだった。
アレンにとって一生忘れられない悲劇が起きてしまったのは。


〜End〜