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Re: ヒーリングKISS(仮……かもしれない←) ( No.34 )
日時: 2013/07/29 22:04
名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: m3TMUfpp)

もうすぐ、2年前に何があったのかを明かせます(;´Д`A
いやぁ、相変わらずの亀更新で本当にすみませんヽ(´Д`;)ノ

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#03話 「蝶を喰らいし者」

「……そういえばお前、傷だらけじゃないか」
「……え?……あ、あぁ、そういえば……」

自分の体を見渡すアリア。確かに、さっきの戦闘で負った傷が目立つ。

「HPも少ない。わずかとはいえ、小さな傷でも体を少しずつ蝕むんだ。早く回復しろ」
「……そっ、そうね。……えーと、回復薬は……。……って、ああ!?」

持ち物欄を見て叫び声を上げるアリア。

「……?どうした」
「この間使った回復薬が最後だった……」
「……!……ハァ……」

やれやれ、と溜息をつくアレン。

「俺は回復する必要がないから、回復薬は持っていない。……アリア、お前も"黒蝶"だから気づいているんだろう?」

不意に真剣な顔になるアレン。

「……何をよ?」
「俺が"蝶を喰らいし者"だ、ってことを」

『蝶を喰らいし者』、という言葉に反応するアリア。

「"蝶を喰らいし者"は、急所をやられない限りはHPが減るどころか死ぬことがない。だから俺は回復薬を持っていない。……不思議だったんだろ、お前も。何故お前を"黒蝶"と知っていながら、殺しもせず助けるのか」

俯くアリア。拳を握り締めて体を震わせている。

(……言わないで。言わなくていい。それ以上は言わなくていい。あなたへの気持ちが憎悪に変わってしまうから。……どうか、どうか、私が好きになったアレンのままでいて……!!)

アリアの願いも虚しく、静かな声で、しかし淡々と事実を告げるアレン。

「……それは俺が過去に"蝶"を殺しているからだ。……ミリナ・モール……"藍蝶"をだ」

それを聞いて目を見開くアリア。そして、次の瞬間……。



短剣を手に持ってアレンに飛びかかっていた。