コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 私は臨時ドS執事に一目惚れをした。 ( No.17 )
- 日時: 2013/08/01 19:40
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: gYu/uyWc)
第4話『あなたは一生我が主でございます。』
土方リクが来てから3日目。あのドS執事は少々性格が捻じ曲がったところはあるが仕事は難なくこなしており、あの若さでいつこの技量を身に着けたか不思議に思うことがある。
そしてデンジャラスボディーガードこと、真田鈴蘭。まだ1回しか彼女の力を見ていないが相当なものと思われる。ただ性格がやはり少し狂っている。
わかるか?気が付いたら私の家には性格がおかしい奴ばかりになっているのだ。
リク:お嬢様。起きてくださいませ。もう朝の8時でございます。夏休みとは言えど、ほどほどの時間には起きてくださいませ。
神奈:う、う〜ん・・・あと5分。
リク:人はそれを繰り返すのですよ。さっさと起きてください。
神奈は無視して寝続けようとした。そうしたら・・・
リク:仕方がありませんね。鈴蘭さん。お願いします。
鈴蘭:・・・・・・わかった。
と言って鈴蘭は腰にさしてあった木刀を抜いた。
鈴蘭:・・・・・・おっきろ〜!ご主人様〜!
と言って鈴蘭は神奈の顔のすぐ横を木刀で叩き付けた。そうしたらベッドがぶっ壊れた。
神奈:ぎゃ、ぎゃああああ!な、何すんのよ!アンタボディーガードでしょ!
鈴蘭:健康を害すものから守るのも役目。睡眠はいいこと。だけど取りすぎるのはよくない。
リク:ま、本当は私の役目なんですけどね、それ。やっぱ、起こすには実力行使が一番ですよね。クスクス。
こいつ笑ってやがる!一歩間違えたら死んでたぞオイ!
神奈:ハァ・・・、やっぱアンタクビにしようかしら。あの写真は・・・まあ仕方がないとして。
リク:そうでございますか?別に、お嬢様の命令とあらば仕方がありませんが・・・
神奈:ストップ。
と言って神奈はリクの方を向いて言った。
神奈:アンタのことだからまた前みたいに可愛い顔して私の心かき乱そうとすんでしょ。わかってるわよ。だからもう何も言わずに出ていきなさい!
リク:前みたいに?別に私は可愛い顔してお嬢様のお心をかき乱そうとするなどの無礼なまねはいたしておりません。
神奈:無礼なことはいっぱい言ってきたけどね。
リク:ただ、一つだけ言わせてください。
そしてリクはにっこり笑って言った。
リク:お嬢様、たった2日間ですがあなたは一生我が主でございます。私は主の一執事として・・・大好きでしたよ。
何だこいつはァァァァァ!
ぶっちゃけ鼻血を出しそうだった。顔は見ていない。だって顔を見たら惑わされると思ったから。だが今思ったがこいつの声、相当いい声してやがる!その声で大好きとか言われたら・・・・
ヤバい、心臓が破裂しそうだ。落ち着け、これも奴の陰謀だ。また私を惑わしてクビを免れようとしているだけだ!
鈴蘭:では、私もこれで・・・
神奈:え?え?なんで?
鈴蘭:私はリクと共に行くと・・・決めた。あなたには悪いけど・・・形式上の主はあなただけど・・・私の主君は土方リクただ一人。土方リクが出ていくというなら私がここにいる理由は・・・もうない。
なにそれ?どういうこと!信じられない!形式上の主ですって!?なめてるんじゃないの!
そして・・・・2人は出て行った。
別に私は一人になったわけではない。だって家には他にも使用人がいるし・・・それにどうせ2週間後には執事の木戸が帰ってくる。それまで臨時でまた他に誰か雇えばいいことだ。
神奈:それで、その新しい執事とボディガードをクビにしたの。あなた、なんであんな2人を私の側近にしたのよ、木戸。
今、神奈は帰省している木戸と電話で話している。
木戸:土方くんも真田さんも若いのにとても優秀です。お嬢様の世話を十分に任せられると考え、さらに彼らの能力をまた一段階上げようと思ったまででございます。お嬢様好みのイケメンだと思ったのですが・・・
神奈:思ったのか!間違えてないけど!けど口が悪くて・・・
木戸:けど、お嬢様の口ぶりからしたらとても楽しそうでございますよ?ひょっとして今、彼らがいなくなって寂しくなったから私に電話をしてきたのではありませんか?
神奈:ち、違うわよ!べ、別に・・・ちょっと側近がいなくなったから隣が寂しいと思っただけよ!
それを寂しいと言うんだが・・・素直に自分のことを喋れないのが神奈の特徴の一つだ。
だけどよく考えたら確かに消えたら消えたで少し寂しい気がする。あれはあれで・・・私のことを楽しませようとしてたのかな・・・・・
いや、そんなことはない。アイツの目は完全に楽しんでいた。ただの腐れサディストよ!あんな奴!
だけど・・・さっきからアイツのことばっか考えてる
何やってるんだろう・・・私
木戸:けど、もしお嬢様が彼らを再び連れ戻そうとするならば早めの方がよろしいかと。
神奈:え?何でよ。
木戸:彼ら2人はなかなかのワケありでしてね。おそらく織田家から離れることはないとは思いますが、どこへ行ってしまうかわかりません。まさに彼らは・・・いえ、これは土方くんに限ったことですが神出鬼没。何を考えてるのか私でも・・・いえ、旦那様にもわかりません。
旦那様・・・お父さんも土方のこと知ってたんだ。ワケあり・・・ますます気になるじゃないの。
神奈:お願い木戸、私に彼のことを教えて・・・
続く