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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【短編集】恋して、愛して、抱きしめて。 ( No.7 )
- 日時: 2013/09/08 08:26
- 名前: 八田 きいち。 ◆8HAMY6FOAU (ID: RjGXEztJ)
僕のクラスには、『王子』がいる。
そいつの名前は『北条 誠』。あだ名はマコ、マコちゃん。そして、王子。
彼女が王子と呼ばれる理由は、
まあ、単純に学校のどの男達よりも”漢”だから。
男たちとも仲がよく、昼休みとか校庭で遊んでいるのをよく見かける。
女たちとも仲がいい。彼女たちの恋愛相談なんかをよく聞いていた。
意外と面倒見がよくて、正義感も強い。
男女関係なく仲がいいのはすごいことだと、僕は思う。
男女ともに嫌われ者の僕には、
到底できないことだね。
あ、王子が男と話してる。
会話の内容は聞こえないけど、
すごく楽しそうだ。
なんとなくイラッとする。
王子と呼ばれているけど、あいつも女だ。
ちゃんと他の女みたいにオシャレとかすれば、
可愛いと思うし、違う意味でモテはじめるんじゃ……っ?
いや、僕は何を思ってるんだ!
……ん?あ、午後の授業開始のチャイムがなった。
ぞろぞろと生徒達が席に戻る。
僕は元から座っていたし!……だから何?と言われたら困るが。
それから、教師が入ってきて僕の苦手な『古典』が始まった。
僕の席は一番後ろの端っこだ。
そのため、斜め前にいるあいつのことを後ろから眺めることができる。
いや?!べ、別に眺めたからって!別に?!
あいつの後ろ髪はいつも少しだけ跳ねている。
髪が短いだからだろうか。
綺麗な黒髪。それをあいつは切るなんて。
僕の髪色は金色。親がハーフとかじゃないけど、突然変異でこうなったらしい。
だから、黒髪のあいつがすごく羨ましい。
突然変異、とか。別にいらない。
あ、授業が終わってしまった。
あいつを眺めて終わるって……なんか悔しいな。
席替えをしてから、この席でいつも以上に授業に集中できない。
なんでか分からないけど。
『僕は別に君を見ていない。』
なんか、書きたいなーとか思った文。
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