コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *涙恋華*(実話) 45話更新! ( No.109 )
- 日時: 2014/01/16 17:56
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: tQGVa0No)
- 参照: すべて忘れて戻りたいの
そ第五十話『彼と彼女』
『美紀返事遅い』
『じゃあカラオケはさー』
孝仁の返事に重ねる様に、陽子が話しだす。
しかし、
『美紀』
『どうするかー。みんなでいきたいよね』
『美紀』
みんながカラオケの話を進める中で、孝仁は一人美紀ちゃんの名前を連呼。
そうすると、さすがに美紀ちゃんも現れた。
『なーに孝仁?』
『見に行くのはスキーだろ』
孝仁の言葉で、私は小さく溜息をつく。
きっと、二人で見に行くのかな——。
そう思っていたが、
『スキーより野球だよ』
『まじか。わら』
美紀ちゃんが反論し、孝仁はちょっと落ち込み気味にそう返した。
こで火がついたのか、LINEが二人の世界へと変わり始めた。
最終的に、孝仁と美紀ちゃん以外誰も喋らなくなり——。
個人でやってろ。
きっと誰もがそう思ったことであろう。
だけど周りが思っているだけじゃ、
『なんでみんな喋らないの?』
本人たちには、わからないもので。
美紀ちゃんは、みんなにそう問いかけた。
『勝手にいちゃついてろや』
文哉がそう言い、少しは気づくだろう。
少しはわきまえるだろう——。
そう思っていたが、
『俺と美紀、いちゃついていいの?わら』
『孝仁くん! ここではダメだ!(笑)』
二人には届かず。
……もうなんかここまでくると、呆然とするしかない。
そう思っていたが二人は消え、カラオケの話は結局みんなのバイトのシフト次第になり——。
またわさわさと、他愛のない会話が始まり出す。
そんな中で、どうしても私の中の腹の虫がうずうずしていて。
好きとかそういうの関係なく、こんなにデリカシーがないものなのだろうか。
そんな疑問が頭の中を駆け巡る。
そりゃあ、カップルだからラブラブしたいのはわかる。
二人がイチャイチャするのは仕方ないけれど、もっと場所をわきまえてほしいというか……。
実際あの二人がグループLINEで二人の世界に入ったら、周りが喋れなくなるのは事実だし。
みんなで楽しむためのクラスのLINEなんだから、もうちょっと考えてほしい。
私がそう言える立場じゃないかもしれないけれど——。
美紀ちゃんに直接、思っていることを言おうか迷っていた。