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Re: *涙恋華*(実話) 58話更新! ( No.135 )
日時: 2014/03/17 22:07
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: 9BxfvGUD)
参照: 大好きって言いたいだけ

第六十二話『暖かい言葉』


あゆに惚れそうになるのと同時に、私の瞳からはどんどん涙が溢れてきて。
あゆが私のことわかってくれて——。
しかも自分に関係ないことなのに、ここまで熱く言ってくれて。
こんな友達なかなかいないっていう幸せな気持ちになり、ただひたすら涙が止まらなかった。


『依麻と話してどーすんのってお前が言った』

『だからもう知らねぇから
話したければ話せって言ってんだよ
最後まで文章も読めねぇのか?』

『気を使ってないとか
みっきなりに使ってる
考えてることはちゃんと考えてる、

いい訳とかお前なんだよ
全部が正しいとかありえないから』

『お前がそういうつもりでも相手がそう感じてたらできないってことだろーが
誰がいい訳なんて使った?
言ってみろや

お前がいってること正しいとも思わないけどね(笑)
全部正しいとかありえない
って言えるお前がありえないわwww』

『相手が気ばっかり使ってたら疲れるわ

正しいとか誰も言ってねぇ』


もう、美紀ちゃんの化けの皮が剥がれ落ちている。
この美紀ちゃんの言葉の後にあゆは電話をかけるが、応答なしが三回表示されていた。


そこまでスクリーンショットを見終わると——。


『もうだめだこいつ人間じゃないww』


グループのLINEであゆがそう言い、再びスクリーンショットを送ってきた。


『は?
それが依麻の優しさだってわかんねぇのか?
疲れるわってか?
幸せなくせしてなんでお前が疲れるんだよ?
頭おかしいんじゃねぇの?

話が通じないってほんと困る。
依麻なりの優しさなのにそれを疲れるわってか。
自分何言ってるかわかってんの?

少なくとも私は正しいと思ってるよ
お前の言ってることよりは
正しいこと言ってるよ

元カレが自分の前で
新しくできた彼女といちゃこいてたら嫌でしょ?
もしお前が孝仁と別れて
孝仁がお前の前で他の女とイチャこいてたらどう思う?

私はさ、
美紀は優しくていい子だと思ってたし
話せばちゃんとわかると思って言ったの。
だから話したんだよ。
私は優しく言えないから、
美紀からしたら腹立つ言い方だったのもわかる

でも美紀の言い方にも私は腹立ったの。
だから私も段々言葉を選ばなくなってきたの。

自分悪いと思ってるなら
気を付けるね、とか、
依麻に今までごめんとか素直にいってさ、
依麻とも私とも仲直りして学校で会おうと思ったの。

でも、そう思ってた私が馬鹿だったね。
思ってたより話通じなかった。

もういいわ。
わかった。
美紀は悪くないもんね。
私の言い方が悪かったんだね。

って私が謝れば満足なんでしょ?
間違ったこと言ってないもんね。
全部美紀が正しいんだもんね。

そーやってずっと自分の間違った意見も
貫き通してけばいい。
後で後悔するのは自分だからさ

美紀は友達いっぱいいるから
嫌われることはないしね。
幸せでなにより。

じゃあね』


あゆのこの、長い長い熱い言葉。
スクリーンショットに書かれているその言葉に胸を打たれ、うまく言葉に表せられないけれども——。


『本当にありがとう、あゆ』


あゆには、感謝の気持ちでいっぱいだ。


『あゆちゃん、大好き!』

『あゆ、かっこよかった!』

『あゆ最高だよ!』


スクリーンショットのあゆと美紀ちゃんの戦いは終わり、加耶と真枝と麻里もそう歓声をあげる。
この三人も、最後まで見守っててくれたんだ……。


そんな嬉しさと申し訳ない気持ちが重なり、私はもう涙でぐしゃぐしゃだ。
ティッシュを取り、涙を拭いていると——。


ちょうどよく、由良から電話がかかってきた。