ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

第三十九話『終わりのカウントダウン』


あとちょっとで、全部終わる。
もう少し、もう少しだ。


＊＊


「明日、バイキング店で打ち上げやるから、来れる奴らみんな集合ねー」


村野が黒板に『クラス最後の打ち上げ!!』と書いた後にそう大きな声で叫ぶ。
それと同時に、教室はざわつき始める。


「どうする？　依麻、行く？」
「うーん……。まぁ、最後になるし行こうかな」


私達の中でもそんな話が飛び交う中、ふと視界に孝仁と美紀ちゃんが入った。
二人は楽しそうに、コソコソと話している。
こんなのももう大分、見慣れたものでもあるが——
気持ち的には、まだ慣れない。
でもこれも、明日で終わる。


四月の入学式から、私も皆も大分変わった。
この教室の中で起きた、たくさんのこと——……。
ハチのことが好きだった時も、孝仁と付き合えた時も。
全部、この教室がきっかけの出来事だった。


だけどもう、それもおしまい。
色々あった一年間は、明日で終わるんだ。





























私はそう自分自身に言い聞かせ、目を背けた。