コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: I find you 〜本当の恋〜 ( No.15 )
- 日時: 2013/09/14 22:18
- 名前: あちこ (ID: mnvJJNll)
*第8章 偶然*(side 晴希)
コンビニのバイトを初めて10日目。
だいぶ仕事に慣れてきた。
俺、だいぶさまになってきたかも…!!
「お、晴希くん!結構さまになってきてるじゃないっ」
隣のレジから村上先輩が俺に言う。
村上先輩は俺の心が読めるんだろうか…とか思ってみたり…。
「んなことないっすよっ」
「嘘だ!本当は"そんなこと…あるかも"とか思ってんでしょ??」
「えっっ!?」
「村上先輩って…エスパーか何かなんですか?」
…とか言って見たり。
そんな俺の冗談に村上先輩は"晴希くんって顔は大人っぽくてかっこいいのに
中身子ども過ぎだよー"と言ってきた。
「なんなんすか…冗談っすよー」
「うん、分かってるよっ」
「・・・・・。」
「そういや今日から新しいバイトの子が来るらしいよー。
晴希くんと同い年だとか…」
「へぇー…」
どんな人だろう…気の合う奴だったらいいなー
「そろそろくると思うんだけど……」
そんな時だった。
店長が俺達を呼び出した。
「愛美ちゃん、白石くん、ちょっと来てー…」
「「はーい」」
俺も村上先輩も分かっていた…新しいバイトの人が来たんだ…
「今日から愛美ちゃんと白石くんと同じ時間にシフトをいれてくれる事になったこがいるの。…カオリちゃーん!!」
カオリ…って事は女子か…ん?
待てよ…カオリ…?……まさか…んな訳ねぇよな…?
「初めまして、音梨カオリ(おとなし かおり)です。今日からお世話んなります!」
嘘だろー・・・こんな偶然って…。
「初めましてっ私は村上愛美!これからよろしくねっ」
「ハイっ!こちらこそよろしくお願いしますっ!」
「ほら、晴希くんも挨拶しなよー?」
「あ、はい…」
嘘だ、こんな偶然あり得ないだろ。
「久しぶりだね、晴希。よろしくね」
はじめに話しかけてきたのはカオリの方だった。
「あ…あぁ。よろしく」
どんなにそっけない返事だっただろう…。
でも、これが俺に出来る精一杯の返事だったんだ…。
「なになにー?あんたら知り合いなの!?」
知り合いっていうか、出来る事なら知り合いたくなんて無かった…
「ハイ、私達同じクラスなんですっ!…ね、晴希くん」
「……あ、ああ」
「なんだーそうだったの!?だったら仕事で分からないことがあれば愛美ちゃんにでも白石くんにでも教えてもらいなさいね」
「はーい」
「じゃあ、仕事にもどってちょうだい!今日も頑張ってね」
「「「「ハイ!!」」」
仕事が再開して20分。
未だに俺は本調子が出なかった。
なんでーー・・・アイツが・・・
「…くん………晴希くん!!」
「えっっ!?…あ、すいません…なんすか?」
「"なんすか?"じゃないわよ。…バイト終わったらちょっと付き合いなさいよ」
「え………??」
「返事は!?」
「…はい」
俺は渋々返事をした。
何なんだろう…村上先輩が仕事以外で俺に用なんて…
それより…………なんで………
「どうかした?…晴希くん」
晴希くん?何だよそれ…。
「別に…」
俺はいつもより二時間も短いハズのバイトが、
いつもの三倍位に感じた。
ーーー・・・早くおわれよ…。
そう思えば思うほど、バイトの時間は長く感じて…
結局、バイトが終わった頃には、
いつもの何倍も疲れ果てていた。
「はーい、カオリちゃんお疲れ様っ」
「はい、ではまた明日」
そう言ってカオリは帰って行った。
「で、何があったのか…話してくれるわよねー?」
村上先輩はカオリが帰ったのを確認してから俺に尋ねた。
…これからバイトで迷惑かけるかもしんねぇ…
村上先輩には…全部話しとくべきだよな。
「…はい」
「じゃ、とりあえずご飯でも行こっか!」
そう言った村上先輩に小さく頷き、
俺たちは近くのファミレスに向かった。