コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: I find you 〜本当の恋〜 ( No.16 )
- 日時: 2013/09/14 23:03
- 名前: あちこ (ID: mnvJJNll)
*第9章 初めての彼女*(side 晴希)
村上先輩と近くのファミレスに向かい、
俺たちは適当に注文した。
「で…なんであんなにカオリちゃんの事嫌ってんの?」
「…られたんです。」
「え・・・?」
「裏切られたんです。あいつに…カオリに」
村上先輩は今までにないくらいに理解してませんって顔をしていた。
…そりゃいきなり"裏切られた"なんていっても
何がなんだかわかるわけなんてねぇよな…。
「…どういうこと?」
「あれは…俺が…俺等がまだ中学二年の頃の話です…」
俺は思い出したくもない過去について、
長々と村上先輩に話出した。
そう、あれは俺が中学二年の夏休み前の事ーーー・・・・
「晴ー?なんかねー、カオリが呼んでたよ?
4階の渡り廊下で待ってるってー」
放課後、クラブの準備をしていたら、
クラスの女子にそう言われた。
「カオリが俺に話?」
なんだよわざわざ改まってー・・・
「晴希これ、キタんじゃねぇ?」
「はぁ…?」
ニヤニヤしながら話しかけてくる祐介に俺はそう言った。
「だーかーら!放課後、人通りの少ない4階の渡り廊下にこいって言われたんだろ?もう、決まってんじゃんっ」
「ー・・・何がだよ」
「分かってんだろ?告白に決まってんだろー」
まさか…カオリに限って…そんなこと…ありえねぇ。
確かにカオリとは二年連続同じクラスだったから、
そこらへんの女子に比べたらかなり仲は良かった。
カオリはもともとスタイルがよく、大人っぽい顔立ちのカオリは
入学当時から色んなやつに注目されてた。
それに明るい性格のためカオリに惚れる男は結構多かった。
…そして俺もそのうちの一人だった。
だから、カオリから告白なんてそんな夢みたいな事
あるわけねぇって…そう思ってた。
「馬鹿言ってんじゃねーよ。俺、クラブ遅れるって先輩に言っといて。…ちょっと行ってくる」
「ん、いってらっしゃい!そのまま帰ってもいいんじゃね?」
「ばーか、すぐ戻るからまってろよ!」
そう言って俺はカオリの待つ渡り廊下に向かった。
「あ、晴希!きてくれたんだっ」
「こなくてよかったの?」
「ううん、きて欲しかったよ?あのね、私ね… 晴希の事好きなんだっ…だから…その…あたしと…」
顔を赤くして、目の前でそう言うカオリに
気がつくと俺は抱きついていた。
「えっ…晴ー・・・・」
「俺も、カオリの事好きだ…」
「ウソ…本当に…?」
「ウソついてどーすんだよっっ」
「あはは……嘘っ…嬉しい…」
「泣くなよな…カオリ、付き合う?」
「イヤなんて…言うと思うの…?」
「思わねぇーよ…」
「晴希、好き…だよ」
「うん。…俺も」
本当に、本当に幸せだった。
初めてできた彼女は本当に本当に愛おしく思えた。
絶対絶対に幸せにしてやりたいと思える相手だった。
それから俺たちは順調に付き合い続けることが出来た。
本当に毎日幸せで…
一年が経つのなんてあっという間だった。
でも…幸せだったのは…俺だけだったんだー・・・。